藤井聡太五段の凄まじい角切り!先手矢倉の新たな脅威出現!後編



先手、手順を尽くして圧力緩和に奔走!

早速棋譜の続きですが、その前に前回の局面を再掲載します。

先手が玉を一路戦場から遠ざけて、囲いに近づけたことは大きな一手だと思います。36歩は角の引き場所を作り、後手の攻めの圧力を緩和するつもりです。先手は指したい手がたくさんあり、決戦を避けて、玉の守りに手をかけたいところだと思います。

一方、後手は先手の守りが薄いうちに決戦にしたいところだと思います。後手は、待て待つほど先手が玉を移動させて守りが堅くなってしまうため、間髪入れずに△54歩と合わせて行きます。ここから後手の攻めの流れが加速していきます。

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「一手前に受けよ。」vs 「攻めはじめたら振りかえらない。」

△5五歩▲同 金 △6五歩 ▲3七角

△55歩▲同金と、先手の金を55の地点におびき寄せたのは、後手の角筋に誘導した狙いです。

△65歩として、攻め駒をどんどん前線に投入していく準備をします。「攻めはじめたらふりかえらない」というイメージがぴったりです。

△45歩が角取りの先手となるのを避けて、▲37角とあらかじめ角を引きました。「一手前に受けよ」ですね。

でもここで、△65歩を▲同歩としたらどういう変化になるのでしょうか?疑問に思うと検証したくなります。

私のつたない読みですが、

▲65同歩△45歩▲同金△65桂▲88銀△56歩▲58歩△66歩▲68歩。

このようになると、先手陣はぺしゃんこにされてしまいます。途中手順で、△45歩に対して▲同金と取らずに、▲37角と逃げると、△55角▲同角△同飛で金損します。

先手万全の受けで窮地を脱した?後手の攻めの構想やいかに?

△6六歩 ▲5七銀 △4五歩▲5六歩

後手△66歩と歩を取りこみます。先手は▲57銀と置き駒の活用をはかります。銀が遊んでいて守りに活用していなかったので、これも大きな一手だと思いました。あと飛車の横効きが通ったことで、数段守備力が増強されたことも大きいです。

ただ、私はこの▲57銀で後手から△65桂はなかったのかなって思います。これ65桂は銀の両取りになっています。しかし、これ、一目、▲65金でただなので桂馬をただで取られてしまうって思うのですが、▲65金とした瞬間、△57飛車成で銀を素抜かれてしまいます。

なので、▲65金とはとらないで、▲66銀右と指すと思うのです。でも銀桂交換は必至ですので、△77桂成▲同桂になるのかなって思うので、後手は何が不満なのか、私の力ではわかりません。▲44桂で金駒を取り返す手も見えるので、そうなるとかなり先の方で後手が悪いと判断して△65桂とはしなかったのかなって想像します。

後手△45歩と、待望の角道が開きます。この手が先手にならないように、前もって▲37角と引いた手が活きました。▲56歩と金底に歩を打ったところでは、先手陣がかなり強固になったように思えました。

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嵐の前の静けさ。大戦の前夜。

△8六歩 ▲6六銀右 △6五歩 ▲5七銀 △7五歩

後手はこの後、どんなふうに手をつなげていくのかなって見ていました。すると、全く予想もしないところからでした。中央が戦場になっているので、中央しか注目していませんでした。なので△86歩と指された時には、どんな意味があるのかなって。

しかし、これ▲66銀と取りましたが、何か別の手を指した場合、△87歩成▲同金△67歩成りで事件です。しかし、▲同歩と普通に取ったらどうなのかな、とも思いました。仮に▲同歩だとやはり歩が切れたので△88歩でしょうか。この△88歩を同金と取ると△67歩成なので、同銀しかありません。

▲同銀となった場合、おそらく△55角と金を取られて、△67金と打ちこまれてしまって食いつかれていそうな感じがします。

先手は▲66銀と歩を払いました。これに対して、後手は、△65歩と位を確保して銀を追い返しました。その後、私ならすぐにでも△87歩成としたいのですが、ぶつかったまま放置して△75歩です。この総攻撃のまえの下準備のような指し手が、なんとも緊張感が漂っていてピリピリくる感じです。まさに嵐の前の静けさといった感じです。

今日はこの辺で。続きは次回に。チャオ!

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