藤井聡太五段の凄まじい角切り!先手矢倉の新たな脅威出現!後編3



驚愕の一手さく裂!!藤井五段の角は美しく逞しい!

早速棋譜の続きですが、その前に前回の局面を再掲載します。

あまりにも衝撃的でした。この手を見た瞬間、時が止まった気がしました。

実はこの記事を書こうと思ったきっかけはこの局面に衝撃を受けたからでした。

角で香車を取りつつ、飛車取りの先手。角をもらえるならラッキーと言うところだと思います。しかし角をもらった代償に、同飛車と取ると、飛車は全く役にたたなくなります。ま、一瞬のことですが。しかし、この一瞬が命取りということもあります。果たしてその代償やいかに!

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”将を射んとすればまず馬を射よ”

▲同 飛 △5八飛成 ▲6八歩

▲同飛車は仕方ありません。同飛車が悪ければ、飛車を▲18飛車と逃げません。その後の△58飛車成がめちゃくちゃ厳しいです。この飛車がいきなり王手で、しかも”一間飛びの竜”です。

この”一間飛びの竜”という言葉を聞いたことのある人もいるかと思いますが、一応説明しますと、一マス開けて竜と玉が向かい合うとかなり危険な状態になるということです。王様を詰ますために、竜がめちゃくちゃ力を発揮するのは、この一間飛びの形を作ることがけっこう簡単にできるからです。

例えば、一間飛びの竜の形を作ったら、この時金を手持ちにしていた場合、間に何を受けても金を打つと、その間の駒はただで取られてしまいます。受けの効かない形になりやすく、玉の位置によっては詰みもめずらしくありません。

ぜひ実践でどうやって玉を詰ませばいいかわからないという人は、この一間飛びの竜の形を作るようにしてみてください。逆にいうと、この一間飛びの竜の形を作りたいがために、飛車を成るということが最初の目標となります。まさに”将を射んとすればまず馬を射よ”で、まず玉を詰まそうと思ったら飛車を成れって感じですかね。

漬物石のような重しの歩。たった一枚の歩なのに・・・

△6七歩 ▲7六金 △8六歩▲同 金

▲68歩と先手は受けましたが、ここでもし金があれば、後手は竜を逃げるしかなかったかもしれません。もし金や銀を手持ちに後手がしていれば、先手が何を竜との間に受けても竜は逃げずに、攻めが続きますが、この時後手は金銀をもっていません。

しかし、受けた駒が▲68歩なので竜取りの先手になっていません。なので、△67歩と追撃します。これ▲68銀と仮に受けても△67歩で、受けた銀が取られてしまいますので、安い駒の歩を受けた意味です。

▲76金と玉の逃げ道を開けます。この開けた逃げ道をふさぐように打たれた△86歩が、まるで漬物石のような重さを感じさせます。このたった一枚の歩がものすごい威力をもっていると感じる局面がまさしくこの局面です。先手は同金として逃げ道を確保します。

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駒を取りながらの攻め

△6八歩成 ▲8七玉 △6七龍 ▲9六玉 △6五龍

この局面を見て、なぜ△86歩▲同金とさせた理由がわかります。この時▲76金のままだと、▲65銀に紐が付いているので、銀を取れません。こうして寄せの網を後手は駒得しながら絞っていきます。駒を取りながらの攻めが続くというのは攻めの理想です。

先手必死の防戦。反撃のための布石

▲6六歩 △同 龍 ▲8四歩 △7六銀 ▲6二角成

私のつたない読みでは、▲66歩△同竜としたのは、おそらく▲22銀と王手をして、44から角を打ったりして王手竜を見せる筋に竜を読んだ意味だと思います。この後、▲84歩と打ったのは、将来▲83歩成として、入玉の水先案内人を作る意味と、後手から△84歩と打たれて、桂馬が取られないようにするためだと思います。

これは、次に△76銀と打って桂馬に紐を付けたと思われる手が出てきたからそう思いました。△76銀を金の横に打った以上、竜が動くと銀が取られてしまいます。それを見越して、▲62角成と金をとります。

う~ん、行き詰る攻防。先手が入玉する、あるいは、後手の攻めが切れれば先手の反撃は厳しいです。22銀から竜を抜く筋がうまくかみ合えば逆転してしまうと思います。

さてどうなる?

 

今日はこの辺で。続きは次回に。チャオ!

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