藤井聡太六段対糸谷哲郎八段。屈指の好カード。伝説の棋士の得意戦法、阪田流向飛車出現!「月下の棋士」を読むと将棋が倍おもしろくなる。其の参



渾身の自陣角。かっこいい!!

前回自陣角についての持論を吐き出し、己の思いのたけを書いて、最高な気持ちを訴えて終わりました。

棋譜は、自陣角を打った局面です。再掲載します。

いかがですか?この自陣角。△44歩を突いたのを見て打ったように思います。何か、手がある、そんな嗅覚が働いて打たれた角のように見えました。

パッと浮かぶのは、▲23歩打ちです。飛車がどう対応しても、馬が作れます。

もし仮に、後手が△64歩と角をどかそうとすれば、すかさず、▲23歩と打ち、△同飛車に、△32角成が実現すると、飛車銀両取りがかかります。

さてこの筋を防ぐにはどうするか・・・

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後手の必死の受け。馬を作らせるのは甘受か?!

△5二金 ▲2五桂 △同 桂 ▲2三歩

後手は△52金と受けました。この金は、先ほどの飛車銀両取りの狙いの変化に対し、△42銀に紐を付けた意味だと思います。

さて、馬を作ってもいいと逆に開き直られた感のある先手は何を指すのか?って見ていましたら、

▲25桂馬

この桂馬捨てはびっくりしました。なぜここで桂馬を捨てる必要があるのか?どうして単に▲23歩ではダメなのか、そのあたりがよくわかりませんでした。

手順が違うと全く別局面。同じにはならない不思議。

仮に▲25桂と跳ねずに、単に▲23歩とした場合です。私のつたない読みですが。

▲23歩△同飛▲32角成△24飛車 となります。ここで、▲25桂馬と跳ねると、おそらく△同桂とはとってくれないのでしょう。ではかわりの手は何か?うーん、うーん・・・。

△26歩 ではないでしょうか?一応参考局面として掲載します。

いかがでしょうか?この△26歩は、先手が▲23歩と叩いたことで渡した歩です。

仮に先手が▲33桂成としたら、△同金▲65馬△15桂。

逆に飛車先を逆襲されてしまいます。けっこう先手は困ってしまうのではないかと思うんです。

また、単に▲26同飛と取った時に、△25飛車とかぶつけると、▲同飛△同桂。

こうなると単純に後手が桂馬一枚得した勘定になります。

したがって、先手としては▲23歩を打つ前に、▲25桂と跳ねたのではないでしょうか。この瞬間ならば後手に歩が一枚もありません。

△25同桂に対して、先手待望の▲23歩です。

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一度切った飛車先の歩をもう一度打って、先にとらせた桂馬を取り返しにいくこの呼吸。

△同 飛▲3二角成 △4三飛 ▲2六歩

▲23歩に対して、後手は同飛車と取りました。次いで▲32角成です。この飛車取りを当然のことながら、△24飛車と逃げれば、▲26歩からの当たりが厳しくなります。なので、△43飛車と逃げたのだと思います。

この後、先手は悠然と▲26歩です。この▲26歩は恐れ入りました。せっかく切った飛車先の歩を再度打っていきます。桂馬を先にとらせておいて、桂馬を取り返しに行く呼吸。

すごいとしか言いようがありません。この▲26歩がと金になって飛車が成りこむまで、いったい何手かかるのか?速度計算がものをいう展開と思います。

後手としては、と金に攻め込まれるまでに、先手陣を攻略したいところです。一見するとのんびりした先手の攻めですが、それを咎める後手の反撃はあるのでしょうか?

次回に続く。チャオ。

 

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