ひふみんから藤井聡太四段へ 究極の世代間コミュニケーション 天才が天才に渡したバトン 其の七



端歩の突き越しが活きる展開

前回の記事では、加藤流について、かなり脇道にそれてしまった感じですが、先手の端の突き越しが有効に活きた局面が出現したので、「いつ書くの?今でしょ」と、まさに今書かねば、この時にこそ書かねば、と思ったので書きました。

さて、前回の局面を再度掲載します。端に桂馬を成り捨てて、同銀ととった局面です。

 

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香車の威力! 銀と香車の価値が入れ替わってる?

▲1四歩 △同 銀

▲14歩に対して△同銀ととりました。この局面で、最も渡してはならないと思われる駒は何でしょうか?

・・・

玉!

・・・

そういうのやめてください。

・・・

ごめんなさい (;一_一)

・・・

私の考えでは、香車です。先手が香車を持てば、▲56香車と打って金と角の串刺しが実現します。金を逃げると角が取られてしまいますので、△55歩と打つと思いますが、▲同香ととれば、△同金▲同銀となり、66の銀が攻めに参加して攻めに厚みが加わります。

銀の方が価値が高いからと思って、仮に▲14歩に対して△同銀ではなく、△24銀と逃げるとよけい困ることになります。

仮に△24銀ならば、▲25歩△33銀▲13歩成△同香▲同香成△同桂▲14歩・・・

こんな感じで、端を強烈に攻められた上に、やはり▲56香打ちを見せられていれば、防戦一方の後手はきついと思います。いかがでしょうか?

なので△14同銀。

 

先手好調な攻め

▲5四銀成 △同 銀 ▲5五歩 △4三銀▲1四香 △同 香 ▲5四銀 △同 銀

▲同 歩 △3一角

この14の銀取りの権利を残しながら、中央で駒を清算するのが呼吸というものでしょうか。▲54銀成~▲54歩まで流れるような手順です。

前に打った▲55歩が先手で▲54歩と伸びたのは、かなり感触のいい手と思いました。後手は△31角と引きましたが、なんとも苦しい辛抱だな~って思って見ていました。

さて、冷静になってこの局面を分析してみます。分析の手法は3つあり、駒の損得、駒の効率、手番です。これに玉の堅さが加わり4つの視点で見て行きます。

まず駒の損得ですが、先手は駒を損しています。金をもらったかわりに桂馬と香車を渡している勘定です。また先手歩切れです。

次に駒の働きですが、飛車同士を比べると、後手の飛車の方が飛車先の歩が伸びている分働きがいいと思います。角は、先手の方が敵陣まで通っている分勝っているでしょうか。

攻めの桂馬が65に跳ねているため、その点は後手が有利です。

次に玉の堅さですが、金銀3枚が玉のまわりにいるため先手の方が堅いです。桂馬に跳ねられて77にいた銀が離れていますが、後手は端を乱されていますのでおあいことします。

最後に手番は先手が握っています。

総合すると、駒の損得、駒の効率は後手が有利で、玉の堅さ、手番は先手が有利というところでしょうか。

一応互角ということにしておいて、先手の次の手が気になるところです。攻めの継続や如何に!?

 

続きは次回。チャオ!

 

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