ひふみんから藤井聡太四段へ 究極の世代間コミュニケーション 天才が天才に渡したバトン 其の八



手番を握った先手。攻めの継続や如何に!?

駒の損得、駒の効率は後手が有利で、玉の堅さ、手番は先手が有利。一応互角の局面から、先手の次の手が気になるところで、前回の記事は終わりました。

早速ですが、前回の局面を再度掲載します。

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桂馬を取って46角!?攻めが遠ざかってる?

▲6五銀 △同 歩 ▲4六角

私は、▲25歩を予想していました。▲25歩と飛車先の歩を伸ばして、次に▲24歩を見せます。仮に▲24飛車と走ることができたら14の香車にもあたってくるので大成功です。先手がのびのび指せてるイメージが浮かびました。

しかしきっとそうは問屋がおろさなかったのでしょう。何かがあるんだと思います。先手は、桂馬で銀を取り、△65同歩とさせて飛車のこびんを開けてから▲46角と出ました。

先手、▲65銀と桂馬を取ったことにより、先手の攻め駒に桂馬が加わったのはいいのですが、半面、後手に銀を渡し、伸びた△65歩が拠点となって、先手玉に対しかなりの圧力を醸し出しています。

▲46角と出た手も飛車取りではあるのですが、今まで、後手玉めがけて攻めていたのに、別のところを攻めようとしている感じがして、さきほどまでの攻めよりも勢いが弱くなった感じがするのは気のせいでしょうか。うん、なんかいやな予感・・・・・。

やはりターゲットは後手玉。まっしぐら!

△8三飛 ▲2五桂 △1二歩

先手の▲46角は、きっと飛車を攻めようとした手というよりは、後手に先に△64角と飛車取りに出られないようにしたため、と考えた方がよいのかもしれません。

実際に、▲25桂と打った手を見て、やはり玉にまっすぐ攻めに行っているので、まだまだ勢いは弱まっていない、さっきまでのわたしのいやな感じは払しょくされたのでした。

この▲25桂に対しては受けないと危険です。13から駒を打ちこまれて寄せられてしまいます。仮に先手の手番だと、▲13銀△同桂▲同角成 以下どこに逃げても金打ちで終わりです。

なので後手は、△12歩と受けました。

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後手待望の反撃。先手、急所の金を睨む角打ち。

▲4一金 △6九銀 ▲3一金 △同 金 ▲6四角打

先手は▲41金と角を取りにいきます。この角が遠く先手陣を睨んでいますので働きを増す前に何とかしたいところですが、金を手放すのももったいない感じがします。

後手は待望の反撃です。いままで辛抱の連続だったので嬉しいところです。△69銀は矢倉崩しの急所の一手です。

先手は、かまわず、前の手の顔を立てるためにも▲31金と角をとります。後手は△同金と取り返します。この△69銀と金取りの状態のままにしておくのがいいのですね。勉強になります。私なんかは一刻も早く剥がしてしまいたくなりますので。

先手は、▲64角。急所の△31金を睨んでいます。金駒が手に入れば、13から打ちこんで行き、▲31角成と殺到し、一気に後手玉を詰ます順を狙っています。

最強の矢倉崩し必殺技さく裂!!その名も”歩頭桂”。

△8六桂

△86桂。この手が最強の矢倉崩しです。将棋を指し始めた頃、私は分かっていても打てない桂馬でした。

理由は簡単です。

桂馬を損するから。

単純明快です。

しかし、この手が桂馬を犠牲にして余りある戦果をもたらすのですから将棋は不思議です。

例えば▲86同歩ととってみます。後手は△同歩です。一応その図を参考図として掲載します。

この玉頭に垂れた歩から、凄まじい圧力を感じませんか?

これまでずっと、飛車先の歩がどうのこうのいってこだわってきたのは、この歩の厳しさを身をもって体験してきたからです。

飛車の後押しを得て、玉頭に垂れた歩は単純ですが、最強です。持ち駒に金駒があれば、もう垂らされた方はまな板の鯉状態です。

たった一枚桂馬を打ちこみ、タダだと思って取ったら最後、この参考図の局面を見て分かる通り、すでに先手玉は詰めろになっています。

この敵玉頭を守っている歩に取られるように打つ桂馬を、”歩頭桂”といいます。矢倉崩しの手筋ですが、これを自然に打てるようになった頃、将棋が強くなったなって実感したことを覚えています。

そのくらい最初は違和感があるけれども、何度もやられるとその破壊力が身に染みてわかります。

しかもこの局面では△69の銀まで効いています。

続きは次回に。チャオ!

 

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