【将棋巻の参 一石二鳥の桂跳ね】藤井聡太、立ちはだかる井上一門を破り七段に昇段。最年少記録更新でひふみんも破る!



先手の55角と後手の45角。どっちの角が働く?

前回までの局面を再度掲載します。▲5五角と先手が打ったところです。角が55と45に仲良く並んでいるように見えますが、どっちがよく働くか競争しているんですよね。けっして仲良く並んでいるわけではないんです!誤解しないでネ❤(するかッ!)


さすがに、飛車は渡せません。香車を取られるのは仕方がないところです。さっき銀をいただいたのですから。うーん、どっちが得したんだろう???

 
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先手、と金攻め!

△6四歩▲1一角成 △3三桂 ▲2一馬 △4二金▲2三歩


後手の△64歩は、「大駒は近づけて受けよ」の格言通りの手です。もし▲64同角ととってくれれば、73銀と上がって先手を取れば、先手は▲53角成と成ることは出来ますが、本譜に比べれば、取られた駒が香車ではなく、歩で済んだので被害は軽く済みます。

ただ、後手の△64歩は大駒を近づける意味よりは、△45角の逃げ道を作った手という方がしっくりきますよね。この一手で、45の角が楽になった感じがします。

しかし、本譜のように別に香車を取られても、先手は先に銀を得しているのですから、別に損はしていないのです。ただ、馬をつくられて、陣形を乱されるのが後手としては嫌なところです。先手は、▲11角成と香車をとって成りこんだあと、後手はさすがに桂馬までは渡せないので△33桂と逃げました。

先手は追撃の手をゆるめません。▲21馬の金取りから▲23歩と垂らして、と金攻めを狙ってきます。このと金攻めが間に合うようだと後手は苦しいと思います。それより早い手は何かなって見ていましたら・・・。

重いッ!後手28銀打ち!

△2八銀▲4六歩 △6三角 ▲2二歩成 △2五桂


後手が△28銀と指したのを見て、「重ッ」っていうのが私の第一印象です。重いというのは、効率が悪いとか速度が遅いとか、そういう意味を込めて言われます。

後手は手持ちの銀を28に打って、桂馬と香車を取ろうというのです。それに比べて先手の場合は22歩成で出来た”と金”です。いわば歩です。このと金が、金か銀と交換するべく動いています。と金で駒を取るのと比べたら、後手の銀はかなり非効率です。

しかし長所もあります。それは確実であるということです。先手の桂馬と香車がこの銀に取られてしまうことは、ほぼ確定でしょう。しかし問題は、”果たして間に合うか?”です。

速度が遅いという意味は、銀を温存していれば、別な変化も考えなくてはいけませんが、もうそこに使ってしまっているので、その手以外に怖い変化がなくなってしまうのです。先手にしたら読みやすくなり、この銀が働いてくる前に、一定の戦果をあげてしまえばよいことになります。

しかして、先手にどんな早い手があるのか?やはり飛車を動かさないと話にならないということなのでしょう、▲46歩と飛車先の歩を突きました。角取りの先手で飛車先の歩を伸ばせるのは味がいいです。

後手は角を△63に引きます。同じ逃げるでも△54角だと▲56香打が厳しいです。逃げ道として活用できたので△64歩の顔も立ちました。

先手の▲22歩成に対して、後手は△25桂と跳ねました。これを跳ねないと、▲42とが金と桂馬の両取りになってしまいます。この△25桂は単なる逃げではなくて、駒損を防ぎつつ、先手の飛車のこびんにじっと狙いを付けている、いわば一石二鳥の桂跳ねです。

まさしくねじりあいで、局面は混沌としてきました。さて、この後どうなるのでしょうか?

続きは次回に、チャオ!

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