【将棋巻の四 執念の銀】藤井聡太、立ちはだかる井上一門を破り七段に昇段。最年少記録更新でひふみんも破る!



一石二鳥の桂馬の跳躍!

前回までの局面を再度掲載します。後手が△25桂と跳ねたところです。▲42とと先手からと金を寄られた時に、桂馬が取られないようにするためと、飛車のこびんにじっと狙いを付けている、いわば一石二鳥の桂跳ねです。

 

 

この局面を少し眺めてみたいと思います。どっちの形勢が良いのか?駒割は銀香交換で後手良し!と言いたいところですが、先手にと金が出来ています。

このと金が後手の金駒と代わると先手が駒得になります。しかし、先手の桂馬と香車はほぼ後手に取られる駒となっています。駒の損得では先手と後手の優劣は測れないと思います。

次に手番ですが、先手の手番なのでこれは先手良し。

次に駒の効率ですが、これは角同士で見ると、馬の分だけ先手良しでしょう。ただ、小駒で見ると、完全に後手良しだと思います。これは、飛車同士の働きと玉の安全度の点にも影響が出ています。

というのは、先手が玉飛車接近の悪形ですが、後手の飛車は狙われていません。また、先手の飛車は後手の小駒に狙われています。なので、先手は飛車を攻められながら、玉を攻められてしまうというおそれがあります。

なので玉の堅さですが、先ほどの小駒の働きと玉飛車接近の悪形の点から後手良しだと思います。

以上のことを考え合わせてみて、後手形勢良しと思いました。

 

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取られる寸前の銀、執念の働き!

▲4五歩 △3五銀▲3六歩 △3七桂成 ▲同 桂 △同銀成 ▲6八飛

先手は、▲45歩と突いて、飛車に喝を入れました。また、後手の△63角の効きも遮断している点で一石二鳥です(ほんとによくこの一石二鳥の手が出てきますね。すごいっス)。このまま次に▲44歩と突ければ飛車の鬼神の働きが期待できそうです。

しかし、後手の△35銀が遊び駒の活用で地味ながら素晴らしい手だと思いました。次の▲36歩が後手の銀の効きをずらす定番の一手だと思われましたが、次の△37桂成がその上を行く一手だと思いました。

後手にとって先手の▲29桂はただでとれそうな駒です。しかし、△37桂成りとした手は単に相手の駒を取るわけでなく、いわゆる空成りという手です。”桂馬の交換でいいよ”って言う手です。私的には”ただで桂馬をとれたのに~~ッ”ってなんか癪な感じがします。

しかし”タダより怖いものはなし”と言います。▲37同桂△同銀成とした手が飛車取りです。後手の△35銀が取られる寸前のぎりぎりの状況でど根性の働きぶりを見せたため、飛車を縦に逃げることができません。飛車が縦に使えないということは攻めに使えなくなるということです。

駒は取られる間際が最も働くと言いますが、まさにこれです。銀が光っています!

この結果、先手は▲68飛車と逃げることになりました。先手の飛車が隠居させられたのはかなり痛いです。例えば後手の△63角が45に飛び出る手も見えてきます。先ほどまで取られる寸前だった△35銀も働きそうです。

こうなってきますと、後手に形勢がグ――ッと傾いた感じがしますが、どうなりますでしょうか?

続きは次回に。チャオ!

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