其の壱 角道を開けない? 美しく華麗な久保王将の振り飛車に挑む!藤井聡太四段vs久保利明王将 捌きのアーティストに挑む若き天才



振り飛車の第一人者

藤井聡太四段が振り飛車の第一人者久保利明王将との対局を記事にさせて頂きます。

2017年12月10日に行われた「将棋プレミアムフェスin名古屋」での対局です。

久保王将と言えば、『捌きのアーティスト』と呼ばれるくらい、振り飛車の芸術的な捌きが有名です。私は久保王将の三間飛車が大好きです。捌きと言えば、振り飛車の戦形の中では三間飛車がしっくりくる戦法です。

その三間飛車の大家と言えば中田功七段ですが、久保王将の三間飛車にはまた違った魅力があります。今回の戦型は中飛車なのですが、いずれ三間飛車の将棋も記事にしたいです。

現在トップ棋士のほとんどが居飛車党な中で、久保王将が振り飛車で活躍し続ける姿は、振り飛車を指すアマチュアにとって、とても勇気をもらいます。
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久保王将は玉頭位取りがお好き

振り飛車ってほんとに魅力的な戦法なんですが、居飛車穴熊の出現からでしょうか、指す人が激減したように思います。そんなアゲインストの風が吹く中で振り飛車を採用し、結果を出すところに久保将棋の魅力があるように私は思います。

ちなみに私はというと居飛車党ですが、振り飛車も好きでたまに指します。その時に採用するのは三間飛車なんですが、やはりきれいに攻め駒が捌けた時は快感を覚えます。また、久保王将の好きな陣形は、玉頭位どり(ぎょくとうくらいどり)とのこと。これは私も超共感するところです。

とにかく久保王将の将棋は美しい、このひとことに尽きます。そんな久保王将にどのように若き天才、藤井四段は立ち向かうのか、そんなところを記事に表現できればいいなと思います。どうぞお付き合いのほど。

先手が久保王将、後手が藤井四段です。

 

角道は開けない?

▲7六歩 △8四歩 ▲5六歩 △6二銀 ▲5八飛 △8五歩▲7七角 △4二玉 ▲4八玉 △1四歩

▲1六歩 △5二金右▲3八玉 △3二玉 ▲6八銀 △7四歩


 

先手が中飛車を採用し、後手は△74歩と急戦の構えです。

特徴的なのは、後手の角道が開いていないことです。

矢倉などで飛車先不突き矢倉をご紹介した記事を書きましたが、矢倉では飛車先の歩を突かないで、より緊急度の高い別の手を指すという指し方が流行した(今も?)話でした。

一瞬これに近いかなって思いました。角道を後回しにしてより有効な手を指すという考えではないかと。
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技がかかるのは角交換から?

角道が開いていると、角が睨みあう形になりがちです。

そうなると、何かのときに、角交換をされて技をかけられてしまうということもあります。

そういうイレギュラーな変化を無くすのに手っ取り早いのは、角道を開けないでおくのも有効だと思います。

居飛車穴熊を後手が採用したときなど、先手をもった振り飛車が銀をどんどん進撃させて、△34歩を取りに行こうとします。

これを嫌がって後手は△44歩と角道を止めつつ、△34歩を守ることになりますが、そうなると△44歩を突かせた分だけ振り飛車が得するという考え方があります。

「こんなことなら、わざわざ角道なんか開けなければいいのに!」そんなニーズにお応えして・・・ってセールストークみたいですが、こんな感じで生じた手のように思えます。

いよいよ戦いの記事の火ぶたは切られたところですが、今回はこの辺で。続きは次回に。チャオ!

 

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