其の五 歩切れは毛切れより痛い?美しく華麗な久保王将の振り飛車に挑む!藤井聡太四段vs久保利明王将 捌きのアーティストに挑む若き天才



飛車走りを防ぐ。突き捨てを逆用!

前回、取られそうな桂馬を85桂と逃げ出して駒損を防ぐとともに、先手の△86飛車走りの防ぎもかねており、見事に突き捨てられた86歩を逆用した形に私には見えた局面で終わりました。その局面を再掲載します。

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駒の損得は如何に?「二枚換えなら歩ともせよ」。

ここで駒わりを見てみますと、先手の角と、後手の銀と香車の交換となっており、先手が二枚換えで得した形になっています。「二枚換えなら歩ともせよ」と、格言は言います。

この格言の意味は、私は二つの意味に取っています。一つは、歩以外の駒と歩。もう一つは、歩を二枚。この二つの意味のどちらかが、その意味です。一般的には、前者だと思うのですが。

私は、どちらの意味であっても、あまり一般化できない格言の一つだと思っています。というのは、経験上、後で取り返されてしまうこともあるからです。

仮に二枚換えであれば歩とセットの二枚替えでも得だよって言う意味だとして、さすがに、飛車をあげるから歩と香車をくださいとは私には言えません。

特に、私の実戦では、角と、○○と△△の交換というケースが多いように思いますが、個人的には、角を失いたくないです。

もし、仮に桂馬一枚で詰ませる事が出来る局面ならば、二枚と言わず、玉以外の全ての駒を差し出してでも桂馬が欲しいです。

要は状況によるということですかね。

この格言のとおり、果たして戦局はどうなっていくでしょうか?

大局を制する角打ち!お返しの自陣角!

△6六角 ▲7四歩 △7七歩成 ▲7三歩成 △同 桂 ▲同桂成 △8六飛

この局面で落ち着いてしまったら駒得の先手が指しやすくなってしまうのではないか、と見ていると、後手は△66角の自陣角です。やっぱりこの44~66のラインは生命線だということでしょうか?

この△66角はまさに対局を睥睨する角と言えますでしょうか。こういう角が私は好きです。99の香車取りに打たれた角ですが、さにあらず。△77歩成を狙っています。

先手も、急所である飛車のこびんを攻めて行きます。▲73歩成から△同桂▲同桂成と桂馬をさし出して飛車道を開き、△86飛車としました。

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歩切れは毛切れより痛い

ここで形勢判断してみると、後手は桂馬と香車と銀をとらせて、そのかわりに角を手に入れた勘定となります。

駒わりは先手が圧倒的に有利ですが、駒の働きという視点でみると、走って龍になることが約束された飛車と、66の急所に打たれた角。そして、77に出来た”と金”。対して、先手の飛車はまだ働いていません。

駒の効率は、後手の方が目いっぱい働いている感じがします。

あと、もう一つ大事な要素は、先手が歩切れということです。いくら駒得していると言っても、歩がないということは、形勢を見る大きな要素の一つです。

様々な要因が絡み合って、局面は進んでいきます。

続きは次回に。チャオ!

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