心技体の心をどう鍛えるか?
心技体ってよく言われます。技は磨くことができますし、体も鍛えることができます。でも心ってどうするの?
メンタルが弱いとか強いって具体的にはどういうことなのか?
生きていく上でもっとも大事な部分ではないかと思います。
ずっと向き合うことに対しておざなりにしてきた問いでした。
向き合わなくて済んでいたのかもしれませんが、どうもいけません。
日常の生活でも過ぎてしまったことをくよくよ考えてしまって、目の前のことに集中することができなかったりしてしまいます。
また、夜トイレとかで一回目が覚めてから、再び布団に入っても、ふと何か思い出してしまうと、そこから関係のないことまでもを連想し、結局堂々巡りして同じことを何度も何度も考えて無限にループしてしまい眠れない。気付くと朝だった。
そんなことが続くと、夜寝ることすら怖くなってしまいます。そうなると、心で始まった悪循環が、やがて体をも壊してしまいかねません。
坐禅のすすめ との出会い
どうにも心がざわついて仕方がなく、何かにとらわれて集中することができない時に、どうにかならないか?そんな思いでふと手にとったのがこの本でした。


平井正修さんの書いた「心がみるみる晴れる坐禅のすすめ」という本です。
この本は、私に、「とにかく坐禅を体験する」ことを促してくれて、実際に背中を押されて坐禅を体験することができました。
読む前に、坐禅をすること自体に、何か心を鍛えるためのヒントがあるはずだと、過度な期待を寄せていた自分がいました。
読んでいると、意外でした。坐禅が、何か全く新しいものを得るためのものではない、ということが書かれています。
手に入れる、のではなく、捨てる
「捨てる」ということが大事であり、「今に集中」することが大事だとあります。
求めている答えとは違っているように思いますが、私にとってはあとで振り返ってみると、このことこそ求めていた答えであった気がします。
今の世の中、インターネットの発達から、スマホの普及率の高さなど、情報を得ようと思えばいくらでも手に入ります。
私は、その溢れるほどの情報の中から、答えを探そうとしていました。しかし、それは自分の悩みを増やすだけでした。悩みが苦しみになり、心を痛めてしまう。そんな悪循環の中に身を置くと、やがて体もおかしくしてしまいますよね。
アップルの創業者、スティーブ・ジョブズも瞑想
アップルの創業者、スティーブ・ジョブズも瞑想をしていたと聞きます。ジョブズの行っていた瞑想は、坐禅とはもしかしたら厳密には異なるのかもしれません。
しかし情報化社会を一気に加速させた第一人者であるジョブズが行っていたということに何か不思議な印象を受けるのは私だけでしょうか。
時代の最先端を走るジョブズが求めたものが、日本に古くからあった禅の世界と何かつながりがあると思うと、もしかしたら、私たち現代人にとって、最も必要なことなのかもしれないと思いました。
もしも、何か人間関係のこととか、仕事の悩みなど、延々と考えてしまって心がどうにもならないという方がいらっしゃったら、坐禅をいきなり体験することも難しいと思いますので、この本を一読されることをおすすめします。
何か、心に残るものがあるかもしれません。