受けつぶせ!盤上のアルファ石橋蓮司演じる真剣師林に大山名人を見た!



受けつぶすということ

『受けつぶせ』という言葉が刺さります。『攻めつぶせ』って言うのは迫力があってよく使われると思いますが、『受けつぶせ』って言う言葉はなかなか耳にしないのではないでしょうか。

『受けつぶす』と言う言葉には、何か万力でしめあげてつぶすような、そんな印象を受けます。

かつて『受けの名人』と言われて、今でもその伝説が語り継がれる将棋界の巨人大山康晴15世名人を思い出します。まさしく『受けつぶす』ことが、かつて大山名人の将棋を何局も並べた時に、「これが受けつぶすということか」と思わされることが何度あったことか。
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盤上のアルファ

『盤上のアルファ~約束の将棋~』というドラマがNHKで平成31年2月3日から放送されています。2月10日は二回目の放送ですが、私はこの2回目の放送を見てぐっと引きこまれました。

上地雄輔演じる真田は、26歳で年齢制限のため、奨励会を退会し、将棋のプロ棋士になる夢を断たれました。しかし、奨励会3段リーグへの編入試験を受けることができることになり、この試験合格すれば、プロ棋士の夢がまた見えてきます。

8戦して6勝することが条件の中、上地雄輔演じる真田は必死に将棋の腕を磨きます。寸暇を惜しんで、その将棋に打ちこむ姿に、主人公である新聞記者、玉木宏演じる秋葉の心が次第に変化していきます。

真剣師林の言葉

この真田に子供の頃、将棋を教えた真剣師がいました。石橋蓮司演じる林です。この真剣師が突然真田に会いに来て、将棋を鍛えるというシーンがあるのです。

アルファというのは狼の群れのトップ。

『ええか坊主アルファになるんじゃ』

『絶対王者の狼や』

『誰にも縛られず自分の道は自分で生きる』

『そんな強い人間になるんや』

という言葉を、かつて真剣師林が幼い真田に言った言葉であったことがわかり、そういう意味なのかってこの回で分かりました。

将棋指しは勝負師です。勝負師は孤独です。まさに強い一匹狼の姿が連想されます。しかもこの言葉を話した時の、月明かりの下で将棋を指している二人の姿が美しいこと。
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奥深い林の優しさ

あたしのせいでプロになれなかった、とずっと心に傷を抱えた真田の別れた奥さんに会いに行くシーンがありました。ここでも林の言葉が刺さります。

『なんやそれ、さきから何いうとんじゃ』
『あたしのせい、あたしのせいで真田はつぶれた』
『うぬぼれんな!』
『将棋はそんなあまいもんじゃないわい』
『あいつがつぶれたそれはあいつのせいじゃ』『おいビール冷えてんと承知せんど』

この言葉を聞いて元妻は泣きながら笑顔。厳しい言葉でも優しさにあふれたものでした。

相手に間違えてもらう

この時、夜を徹して将棋を指し続ける二人。真田は何度も負けるのですが、負け続ける真田に対し林は語りかけます。

林)『なんで己の玉を先に守らんのじゃ』

林)『この金が泣いとるで』

林)『今からお前に有利なように作ったる。何が何でも勝ちきれや、ええな。』

林)『受けてつぶせ。相手がうんざりして、負けましたゆうまで受けつぶせ。』

林)『ええか、大事なんは、相手が間違える前に己は絶対にまちがえんことじゃ。ええな。』

この言葉を聞いて、『受けつぶしを教えてくれてるのか~~~』って感動しました。

攻めると守るは攻めるが有利と言います。しかし不利な受けを教えるとは・・・。『攻めるは守るなり』ではなく、『守るは攻めるなり』です。

かつて大山名人は、「相手に間違えてもらうのだ」「複雑な局面になればなるほど強いものが勝つ。(間違えないから)」という内容のことを話しておられました。

このドラマのこのシーンを見て、大山名人の話を思い出しました。

このドラマを見て、大山名人のこれぞ受けと印象に残った棋譜を、いつか記事にしたいと思いました!

追伸

大山名人は、今となっては伝説の棋士です。その棋譜も今では、それほど取りあげられていません。偉大な棋士だとは知っているが、棋譜を並べたことはないって方も多くいらっしゃると思います。なので、私なりに『これぞ受けッ』と言える大山名人の棋譜を記事にしてみました。ヘボ将棋ですが、好きこそものの上手なれ、を信じて書いてみましたので温かくお読みくだされば幸いです。

大山康晴十五世名人の積極的な後手矢倉。玉飛接近の祟りを受け切る?

 

次の記事:盤上のアルファ最終回。受けて潰せ、いてもたれ、石橋蓮司の運命を決めた一手とは。

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