其の八 藤井聡太四段、自陣角で美濃囲いの急所を攻めつつ必死の防戦。



重いが確実な攻め。後手は大駒を活用して反撃を狙う

前回の局面を再度掲載します。


△7九龍 ▲3一金寄 △同 金
▲同 金 △同 玉 ▲3四桂 △5一馬


さすがにこの手は重い手だと思いますが、ただその反面確実な攻めであり、受けても仕方がないということだと思います。なのでその手を見て、△79龍と入ります。

この一手を見て、自分は、やはり、後手にとっては何が何でも龍の活用は最優先なのだな、と思いました。この竜を活用できなければ、自陣に龍をひき、飛車をとった意味がなくなってしまいますので。
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大駒の攻め足の速さ

この後、先手の猛攻が始まります。当然、二枚飛車の攻めが見えていますから、ゆっくりしてはいられません。このあたりの速度争いの差が、大駒と小駒の差なのですね。

小ゴマの攻めは足が遅いので、とにかく急いで攻めなくては大駒の攻めにられたら間に合いません。

▲31金から根本の香車を引っこ抜くように、攻めます。

同金、同玉までで、玉を下段に落としました。この瞬間、後手玉がめちゃクチャ危険な気がするのは私だけでしょうか?

先手は急所の▲34桂馬です。この桂馬がいよいよ跳ねてきました。この桂馬は同馬でただです。この桂馬を取れると思っていると、51銀もただです。この銀と桂馬、どちらも取れるとなると、どちらを取るのがベストなのか?

銀をとりました。

う〜ん、桂馬とってたらヤバかったのかな?ちなみに桂馬をとったら、私の棋力では36香車で馬を取られながら王手されるのがだめって言うのが理由です。流石に角を取られるのはきつそうです。

▲53香車を攻防の自陣角で抜く

▲5三香 △3九銀
▲同 玉 △7五角 ▲2八玉 △5三角
△51馬に、▲53香車。

この香車は、馬取りを何かで受けると、5筋に壁ができ、22銀から31金でつまされてしまいます。

この香車一つで逃げ道が封鎖された感じがして、いよいよ退路がなくなってしまった〜と。やっぱり34桂馬が最強の駒だ〜と思いました。

ここで後手はどうするのか?

出ました。39の急所に、銀の放り込みです。王手は先手とはこのことですね。

いきなり先手は、自分の急所に銀を放り込まれると、びっくりすると思います。

突然の△39銀に対して先手はどうするか?
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終盤の一手の違い

本譜は△39銀に対して▲同玉と取りましたが、▲同金だとどうなるか、気になるところです。ちょっと本譜からは脇道ですが、▲同金と取るとどうするのか考えてみました。

△39龍▲同玉△75角▲28玉

【変化1】


この変化では、後手の持ち駒に銀や角がないので、ここから次に先手に迫る手がありません。

なので、角打ちの前に△48金を入れます。

△39龍▲同玉△48金▲同玉△75角▲57金△78飛車▲58金打ち△53角

【変化2】


ここまで先手に駒を使わせてから受けにまわるという呼吸。

途中、△75角に対して、▲66銀と中合いをする手が気になるのですが、これを△同角と取ると53の香車を取れません。

なので、▲66銀の中合いの銀は△同角とは取れませんので、△78飛車と打ちます。▲58金と打たせてから53の香車を取ることになります。

どちらの変化にしても受けにまわるためには、駒を先手にたくさん使わせて、自陣に打たれた香車をとるしかないという点では方針は同じですね。

問題は、△53角と香車を外したあとに、先手の攻めをどう受け止めるか、です。一応、変化2の局面からは、とくに後手に詰みはなさそうです。

しかし、▲12飛とか、▲63銀とか打たれると、どうなのか分かりません。先手玉は、まだいきなり即詰みとはいきそうもありません。あなたも一緒に考えてみてくださいませ。

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