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名伯楽、ボブ・トスキ
ゴルフにおいて、テコの原理はいろいろありますが、アプローチでテコの原理を探すと、思い当ることがありましたので、御紹介します。
これは、アメリカ打法経典という本の中に書かれてあったことです。


この本は、ボブ・トスキという人の書いた本です。ボブ・トスキという人物について、余りにも有名ですが、少し触れておかなくてはなりません。
ボブ・トスキは90歳を超えて、なおゴルフに情熱を注ぐ熱い人です。プロゴルファー選手としても、ティーチングプロとしても活躍していて、ティーチングプロの元祖と言われています。
彼の教えがとても分かりやすく合理的であることはこの本を読んでいただければより一層実感できると思います。
アプローチの考え方。ワンレバースイングとツーレバースイング
私は、特にアプローチの考え方に感銘を受けました。今でこそ当たり前のようなことが書かれていますが、この本をはじめてみた時、あまりの分かりやすさにとても驚きました。
ワンレバーとツーレバーという話です。
フルショットとアプローチの最も大きな違いというのが、このレバーシステムにあるということを教えてくれたからです。
一体どんなことなのか、本の中身を引用させていただきます。
ワンレバースイングとツーレバースイングって何?
まずワンレバースイングについて
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アメリカ打法教典p53から引用
次にツーレバースイングについて
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アメリカ打法教典p53から引用
上記の写真を見ていただいたら分かると思いますが、ワンレバーは手首を固定します。これはパターと同じ感覚です。はっきり言って飛びません。頼りないくらいに飛ばないんです。
しかし、ゴルフは不思議です。飛ばないことがよいことがあるんです。グリーン周りで下りのグリーンに向かってアプロチーしたり、ピンがエッジから近いところにある状況でアプローチしたりとか。
一方、ツーレバーは手首を使っています。こちらは通常のショットに通じています。
レバーというのは手首の部分を意味しているのですが、テコの原理を使うか使わないかという点で異なると言うのがポイントだと思います。
ツーレバースイングに存在するテコとは?
どのようなところにテコの原理が存在しているかって思いませんか?ちょっと支点と力点、作用点がイメージできない感じです。
水面に浮かぶボートでオールを漕ぐところをイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。
学校で習った記憶がおぼろげながらあるのですが、オールの手元が力点で、水面の中に入っているオールのひらの部分が支点。そのオールを船に固定している部分が作用点。
イメージを載せました。

これをゴルフのツーレバーにイメージし直してみます。
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アメリカ打法教典p53から引用
私は、ちょうど、ゴルフのクラブがボールにコンタクトした瞬間こそが支点だと思います。支点は動かないものなのが道理です。しかしクラブがボールに当たった一瞬を切り取ってみたとき、本当に一瞬しか現れない感覚ですが、ボールとの接触点が支点だと感じます。
これは、左効きの人によっては逆かもしれませんが、力点が右手、作用点が左手です。
右手でグーンと押すイメージが強いので右手が力点と考えましたが、これは左手を後ろにグーンと押す(引く)ようなイメージなら逆になると思います。
いずれにしても、私の場合は、右手と左手が、右手は押して、左手は引くような感じです。
その両手に伝わってくる感覚は、ボールと言う動かない支点に対して生じた感覚です。
つまらないけど役に立つ技術
ツーレバーに目が行くと思いますが、実戦のアプローチで使えるのはむしろワンレバーの方だと思います。ワンレバーの方がつまらないです。練習していてもそうです。打っていてとても退屈です。
ツーレバーはガツンと当たって力強くボールが飛んで行くので楽しいです。打っていて気持ちがいいのはやはりツーレバーです。
でも、実戦でスコアに直結する技術はワンレバーだと思います。
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