ゴルフドライバーOBとパター大叩きの悲劇



ゴルフとの出会い 練習は裏切らない 続き からの続きです。

初めてのショットはドライバーでのOBでした。

ドライバーしか練習していなかったため、初めてアイアンを打ったのは、そのOBによる前進4打のルールに従った地点でした。

ピンが近く、距離は120ヤード位のところから。目に見える位置にピンがあって、簡単そうに思えました。一度も打ったことのない7番アイアンを握って、ドライバーと同じように打ったところ、空振りです。その次にダフリ、その次にトップでグリーンをオーバーしていました。全てのミスをまるでお約束のような手順でこなしました。決してふざけているわけではなく、大真面目です。

 

その後やっとグリーンに辿り着き、安心しました。もうここまでくればあとは転がして入れるだけ。そんな考えが甘かったのは、すぐにわかりました。ちなみにパターを握るのもこの時が初めてでした。

 最初は適当に転がせばいいのだろうと思い、ぱちん、と。勢いがよすぎてカラーまで。

「えーっそんなに転がるなんて聞いてないよー。」って朝あれだけパター練習をみんなしてた理由はこれだったのかとこの時よぎりました。

最初の位置よりも3倍分位、カップから遠くなりました。「これを繰り返してはならん」、と気を引きしめ、打つと30cmくらいしか転がりません。「なんでこんなビビりなんや」。そんなふうに心の中で自分をしかり飛ばして、次は逆に勢い余ってオーバー。こんな感じで行ったり来たりを繰り返し、カップに近くなってきてようやくやっとあと50cmというところまで来ました。

「よしここで決めてやろう。」そう思って力んだのか、また、1メートル離れてしまい、「50cmが倍になった~」と嘆く。そんなとき周りからOKの声。

「もうカップに入ったんだ、そういうことにしよう。これ以上は無益な戦だ。」

そう言われつつ、カップの音を聞くことすらできずに記念すべき1ホール目をホールアウトしました。

簡単そうに思えたパットでアイアンやドライバー以上に打数がかさんだのを知ったのは1ホール目をホールアウトした後でした。なんと10打をパターだけに費やしていました。ちなみにグリーンに乗るまでは9打。あまり変わりないと言えば言えます。

 

ホールが進んでいくにつれて、「ゴルフの厳しさは、体力的な辛さというよりは、精神的な辛さであるのだな」と痛感しました。

ボールを探すとき、みんな一生懸命探してくれてとてもありがたいと思うのでしょうが、そうやって冷静に思えるのは、それだけで熟練者だと思います。

というのは、例えばOBを打ったとして、自分のせいだと認めることができないのです。

「誰が打った?

俺が打った。ほんとに打ったの?

あぁ確かに打ったさ。

でもあんなに行くほど打ってない。

何か原因不明の理由があったにちがいない。風か?カラスか?悪魔か?人か?

決して俺のせいではない。

誓って言うが故意ではない。」

こんな自問自答が延々と脳裏をめぐります。

 

確かに言い分はわかる。

 

「しかしゴルフは無過失責任なのだ。

あなたは故意ではないかも知れないが、あなたが打たねばあそこに飛ばない。

あそこに飛ばしたのはあなただ‼」

 

まるで刑事ドラマで犯人を追い詰めるような論理的追及。

ここまで言われたら普通の時なら反省します。

しかしやってる最中は、反省できない。自分の罪を認めることは断じてできない。

誰も教えてくれないし、助けてくれない。

ボール探しも、自分以外の人も自分のボールを探すのに必死になってしまえば、他人のことは後回しになってしまいます。まさしくとぼとぼと一人さびしく探しています。

結局探し当てた者は先に行き、探し遅れた者は取り残されます。

 

「探して見つかるところにせめて打ちたい。」そんな卑屈な気持ちに囚われていきます。

 

ドライバーしか練習しなかったこともそれに輪をかける事態。まったく見つけやすいところにはない。

 

ただ、救いはほとんどOBか池ポチャであること。打った瞬間分かります。なので探す必要もない。仮にOBではないとしても、中途半端なところに行かないため、早々にロストボール。ボールを大量に持っていったのがこの日唯一の成功と言えば言えました。

やっている内に不思議なのは、パターで何回打ってもショックはOBより少ないと言うことでした。確かにパターもドライバーも1打であることに変わりないのです。しかし「ドライバーでのショットとパターのショットは意味が違う」、と自分で間違った感覚に陥っていました。ま、感覚がマヒしていたのでしょう。いつの間にかゴルフはスコアを競うのではなく、ドライバーを競うものだとそう思い始めていました。競ったドライバーすら勝てないのですが・・・。

 

結局170打を叩いて人生初のラウンドが終わりました。

 

ゴルフはもうやめよう。

 

それが、その夜自分がたどり着いた結論でした。

 

前の記事:ゴルフとの出会い 練習は裏切らない 続き 

次の記事:ゴルフを再び。キングコブラアイアンとグレッグノーマン。

【ゴルフ始めたきっかけまとめ】にもどる

Sponsored Links