ミズノオープン優勝!ジャンボのL字がパターに悩む池田勇太を救う。



テレビを付けるとL字パターが目に飛び込んだ。

日曜日にテレビを付けると、男子ゴルフ中継の番組がやっていた。女子ゴルフの人気に押されて、影が薄くなった感がある中、思わず食い入るように見てしまいました。

理由は、首位を走る池田勇太プロの手にしたそのパターがL字パターだったことです。L字パターと言っても、今はマレット型のL字とかあるので、そちらを思い浮かべる人も多いと思うがそうではありません。

池田プロが使用しているパターは、ここ10年の間めっきり見ない種類の、絶滅したか、とも思える昔のパターでした。

このブログを読んでくださっている読者は御存知だと思いますが、私はL字パター大好き人間です。そんな私が、このテレビを見て、L字パターを使用している池田プロを見た瞬間の驚きというか、感動というか、そんな気持ちを分かってもらえるでしょうか?

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ミズノオープンで池田勇太プロが優勝。

ベンクレンショーが2015年に引退して以来、公式の試合、それもメジャーな試合の中で、L字パターを使用する選手はこのさき、きっと見ることはないだろうなって諦めていたのです。

それが、なんと池田勇太プロがL字を使ってる・・・・。しかもこんな大きな舞台で。

このミズノオープンは、『~全英への道~』と題され、全英オープン日本代表選手選考会の最終戦として開催されている大会です。池田勇太プロは、通算7アンダーで優勝しました。

会場は茨城県にある、ザ・ロイヤル ゴルフクラブで、距離は8016ヤード(パー72)です。この16番ホールはパー5で700ヤードを超えるモンスターホールです。

まさに飛ばし屋有利のゴルフ場です。池田プロは日本国内では飛ぶプロです。しかし、その池田プロの飛距離がかすむくらい飛ばすプロがこの大会に出場しています。

チャン・キムプロです。二位で最後まで池田プロにプレッシャーをかけ続けました。とくに17番ホール池田プロがボギーを打って、チャン・キムプロがバーディーを取りました。

その結果1打差にまで追い上げられます。3打差が土壇場で一打差になったら相当ですよね。最後から二打目のパットは相当しびれたのではないでしょうか。

飛距離で勝てない以上、ショートゲームで勝つ以外にありません。ショートゲームを支えるパターをこのL字に託したというところに興味があります。

 

難しいL字パターをなぜ採用?

『アイアンは5番からしか入れていない。』『ロングアイアンはプロでも使っていない。確率が低いからユーティリティの方がいいよ。』こんな話を良く聞きます。いずれも成功確率を重視した話です。

パターも例外ではなく、いろんな理論が出てきて、大型マレットパターがいいとか、ピン型パターの方がいいとか。その結果、一緒にゴルフに行く人は大型マレットやピン型のパターを採用しています。

プロは賞金稼ぎという厳しい世界なのでアマチュアよりもシビアにギアに成功確率を求めていると思います。パターはスコアに直結するのでこの傾向はなおさらです。

私の知る限りテレビで放送されるトーナメントでクラシックなL字パターを使用するプロは男女含めて皆無です。

なぜL字パターが皆無なのか?その理由として考えられるのは、大型マレットやピン型パターに比較してL字パターは確率の低い難しい部類のパターだからです。L字パターの芯は狭く、ミスヒットが如実に表れやすいからというのがあります。

まっすぐ機械的に直線的にストロークすることがパターの成功確率を高めるとのことで大型マレットパターは数多く採用されています。長尺パターになればもっと直線的にストロークが可能です。

一方L字パターは最も対極にあるパターです。フェースを開閉して打つのを前提としているので、まっすぐストロークするとおかしくなってしまいます。アイアンの延長線上のような印象と同様にストロークする必要があるのです。

例えば大型マレットパターを使用していた人が、L字パターに変えると、ミスの傾向としてプッシュアウトすると思います。

どうしても、L字は重心が外側についているので、シャフトの付いているヒール側が先に来て、先端トゥ部分が戻ってくるのにタイムラグがあります。

陸上競技場のトラックを更新する時、外側の人が内側の人よりも早く歩かないと追いつかないとの同じ理屈です。

逆にプッシュアウトを防ごうとするとひっかけが出ます。外側を速く戻そうとして戻しすぎてしまうからです。この微妙な感覚を会得するのがとても厄介な代物です。

L字パターが感性が鋭い人でないと使いこなせないと言われるのはそのためです。

とにかく成功確率が低いパターの代名詞的な存在がL字パターです。そのパターを池田プロが採用したということが不思議でなりません。

 

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パターへの悩み。後輩思いの正岡竜二プロから絶妙なアドバイス

今季開幕以来、パターに悩んでいたという池田プロ。彼の東北福祉大の先輩である正岡竜二プロから「勇太には昔のL字が合うと思う」と助言を受け、先輩からパターを借りて使用していたとのこと。

しかし、先輩のパターを使い続けるわけにもいかないということで、自分でL字パターを用意したとのこと。これまで池田プロのパターはテレビで見る限り、マレット型を多く採用していたように思います。

左足体重でアドレスして、団子グリップでカツッと打ってカップに沈める思い切りのいいパッティングスタイル。『迷い』があってはいけないというのが信条の池田プロにとって、そのパッティングの時の度胸はまさに強心臓。

そんな強気なパットをする池田プロがパットに悩んでいたというのは意外でしたが、2018年9月のダイヤモンドカップから勝てていないというのはその辺に理由があったのでしょうか。

池田プロが優勝して頭から水をかけられたシーンがありましたが、正岡プロがかけてました。後輩思いの先輩ですね。

池田プロのことを日頃から親身になって思っているから、パターの向き不向きも絶妙のところで分かるのでしょうね。

使用したL字パターはジャンボ尾崎記念パター

池田プロが使用したL字パターはあの一斉を風靡したジャンボ尾崎プロのL字パターです。25年前(94年)、ジャンボ尾崎こと尾崎将司プロの90勝を記念してブリヂストンが発売した一本です。

「Js(ジェーズ)」というブランドでそのブランドの刻印がフェース面にあり、「Jumbo」の刻印が外側にあります。かなりレアなパターです。

池田プロはコレクションとして所蔵していて、当初は「オリジナルのまま残しておきたい」という思いがあったとのこと。

実戦での使用感はどうかというと、池田プロは、テレビでも解説で言われていたのですが、とても繊細な面があって、練習グリーンで0.5gの重さの鉛を用意して、確かめながら鉛を調整しているということでした。

「裏面は見せたくないから」との思いは、裏面にリメイクした痕跡となる鉛が貼られていたからだと思います。

そんな池田プロにとってこのL字パターは、「シンプルな形のものがいいのかもと思って使った。打ちたい場所に打てるし、イメージ通りボールも出る」と、大きな武器になっていました。その結果、今大会で平均パット数は3位となる1.6977でした。

またその武器は、グリーン上のみならず、グリーン外からも威力を発揮。グリーン外からパターで寄せるシーンも多く見られました。

昔グリーンの外から、L字パターを使用して寄せていたシーンがありました。おそらく全英オープンのワンシーンだったと思いますが、最初はアイアンを握っているのだろうって思っていましたが、良く見るとL字パターでした。

パターはグリーンの上だけで使うものにあらず、そんな思いは今も鮮明に刻まれていますし、それが似合うパターはL字だと思います。シンプルで多機能。これぞL字です。

 

ジャンボ尾崎と池田勇太

私がジャンボ尾崎選手が大好きだと言う話はこのブログをお読みいただいている方は御存知だと思います。そんなジャンボ尾崎プロに思いを寄せるファンはたくさんいて、その中には今現在プロとして活躍している選手の中にもいます。

その内の一人がこの池田勇太プロです。池田勇太プロは6歳の頃からジャンボのファンだといいます。このブログを書いている時点(2019年6月)で33歳ですが、22歳のデビューしたてのころ、3タックのスラックスを愛用していました。

この姿をはじめて見た解説の岡本綾子プロが感心を寄せられていたのを覚えていますが、そのくらい浮いたファッションでした。しかし、これもジャンボさんに憧れていると知った時、即座に納得したのを覚えています。

その池田プロが、正岡プロにL字パターを勧められた時、今、昔のL字パターなど探しても見つかるものではありませんから、ジャンボさんのパターに目が行くの自然な成り行きだったのではないでしょうか。

25年間、観賞用として実戦投入されることはない運命を歩むはずだったjumboのL字パターは、まさにひのき舞台に立てたんです。そして相応の結果を池田プロにもたらしました。

私はジャンボ記念のパターを使用して大舞台で勝利した姿を見た時、正直に感動しました。

池田プロ、正岡プロ、何よりもジャンボさん、ありがとうございました。

池田プロ、これからもクラシックL字で活躍してください!

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