目次≪記事一覧≫
アイアンの番手表示はあてにならない
『アイアンの飛距離が出ないというゴルフの悩み。ロフトを考えてみた!』の記事で、実際に同じ7番アイアンでもクラブの角度が違えば、飛距離が違いますって書きました。
なので、『ライバルが7番アイアンで打つところを、俺は5番アイアンで打つしかないなんて、俺の飛距離はそんなに飛ばないのか?(;_:)』って悩むのは、まずアイアンのロフトを調べてからでも遅くありません。
もし、アイアンのロフトが違っていたら、それは飛距離が違って当たり前ですし、飛距離が出てなかったとしても、別に悩むことではないと思います。
見てる番手が違うだけか~って分かったら、飛距離に悩んでることが馬鹿らしくなりますよね。
クラブ表示に対してもなんでこんな紛らわしいことを・・・って思ってしまいます。私もこのことをはじめて知った時に、いっそのこと、番手の代わりにロフトの角度を刻印した方がいいのではないだろうかって思いました。
ウェッジだと、ロフトの角度が58度とか60度とか刻印されていますよね。あんな感じで書いてあったら分かりやすいのになって。
とにかくアイアンの飛距離競争から早々に撤退して、アイアンの本来の目的について考えてみました。
アイアンの本来の目的とは?
『アイアンは精度が命』ですよね。
私はアイアンの番手別飛距離競争が気にならなくなったら、アイアンの本来の役割に目が行くようになりました。
アイアンは狙ったところにボールを運ぶためのクラブですよね。ドライバーのように飛距離が最優先の目的になっているのとは対照的です。
狙ったところにボールを運ぶために必要なのは、いつも同じ距離が出せるということなんだと思います。
仮にアイアンで打ったボールが飛ばなかったとしましょう。これはダメなのが分かります。
では逆にアイアンで打ったボールが飛びすぎてしまったとしましょう。これは意外と喜んでしまう人が多いのではないでしょうか?
でも、アイアンの目的に照らして考えると、これもダメなのではないでしょうか。
最新のアイアンのコンセプト
『アイアンの飛距離が出ないというゴルフの悩み。ロフトを考えてみた!』の記事の中で、20年前のアイアンと今のアイアンの大きな違いの一つに、昔のアイアンはマッスルバックが主体だったと書きました。
マッスルバックは要するに鉄の塊です。昔は、金属の加工技術が今ほどではなかったため、アイアンの中空化は出来ませんでした。
しかし技術が進歩してヘッドを中空構造にすることができるようになり、重さを軽くしてその分ヘッド自体を大きくすることができるようになりました。
キャビティとかポケットキャビティとか言われるアイアンは新しいアイアンで、まさにアイアンを軽くすることで生まれた進化系アイアンなんですね。
今の大きさのヘッドをマッスルバックで造るとしたら相当重くなってしまいます。なので、マッスルバックはヘッドが小さいんですね。
今のクラブはマッスルバックに比べて簡単になったと言われるのは、少しくらいミスしても、そこそこ飛んでくれるからだとされています。ヘッドも大きくて安心感もあるという心理的な面もありますが、技術の進歩でスイートスポットが大きくなったという点が大きいとされています。
その結果、飛距離にばらつきがなくなったと言えます。飛距離にばらつきがなくなったと言うことを裏返して言えば、どんな打ち方をしてもそこそこ飛んでくれて満足のいく結果を得やすいということでもあります。
それがクラブ販売の広告のキャッチフレーズで言うと、『最近のアイアンはオートマチックで打てる』となるのだと思います。
アイアン本来の目的である正確性を実現していると言えますね。
マッスルバックのコンセプト
では逆に、昔のアイアンの代名詞であるマッスルバックはどうなのでしょうか。アイアンの目的を果たすのに時代遅れのクラブになってしまったのでしょうか?
否、ですね。
タイガーウッズやロリーマキロイなど、世界のトッププレーヤーのマッスルバックアイアンの採用率は高いです。
アイアンの目的である正確性を達成できないなら、トッププロに使われるはずがありません。
その理由はなぜなのか・・・。
マッスルバックアイアンのキャッチフレーズは、『操作性』です。
操作性というのは、高いボールや低いボール、ボールを右や左に曲げたり。スピンをかけたり掛かけなかったり。そういったことをしやすいというのが操作性が良いと言う意味です。
コースが求めてくる要求に正確に応えられるか?
操作性とアイアンの正確性については深い関連性がありますね。
例えば天気やコースのレイアウトから、『ここでは低いボールが必要だ』とコースが要求しているとします。そういう要求にどれだけ正確に応えられるか、という意味の正確性もあるのではないでしょうか?
オートマチックなクラブとマニュアルなクラブ、どちらが簡単に低いボールを打てますか?
オートマチックなクラブは、どんな打ち方をしても同じボールが出るのが良い点だと先述しました。ということは、逆に言うと、打ち方を変えてもボールが言うことを聞いてくれないってことですよね。
マッスルバックは打ち方が如実に球筋に反映されます。スイングのミスはまず打感が悪いですし、球筋のミスにもなってあらわれてしまいます。逆に良いスイングをすれば打感が良いですし、思った通りの弾道で応えてくれます。
これがマッスルバックが難しいといわれる所以ですが、切り口をかえて見てみると、ボールに言うことを聞かせるのに簡単なクラブがゴルフを簡単にしてくれるクラブである、そうは言えないでしょうか?
まとめ
アイアンの目的である正確性を追求していきましょうということで書いてきました。最初の悩みはアイアンの飛距離不足から始まっています。
アイアンの飛距離不足を掻き立てるのは、アイアンの番手表示だと思います。7番と書いてあってもロフトが違うことがあることはあまりよく知られていないと思います。
これがロフト表示であれば悩みも少なくなるのになって思います。
アイアンの目的は距離を正確に打つことです。その本来の目的に立てば飛距離不足は嘆くことではあまりないと思います。
アイアンの正確性にも二つの考え方があって、キャビティアイアンのようにいつも同じというオートマチックな正確性と、マッスルバックアイアンのような操作性と言うマニュアル的な正確性とあります。
これって結構好みが分かれるところかなって思いますので、アイアン選びにも関係してくるのかなって思います。これからアイアンを買おうと思っている人はぜひ参考にしてもらえればと思います。
あなたのゴルフライフが楽しいものでありますように!(^◇^)