将棋の受けを学ぶ!函館の天才と呼ばれた羽生の師匠が名人を攻める!



将棋の受けを学ぶ

大山康晴十五世名人の後手矢倉を勉強しています。なぜ大山名人なのか?なぜ後手矢倉なのか?

この疑問については、後手矢倉は先手に主導権を握られてしまいやすいという意味で受けに回りやすいということ。そして時代を通して最も受けの技術に卓越していた棋士が大山康晴十五世名人であるということ。

この二つのことから、この大山名人の後手矢倉に焦点を当てています。さて、対局者を誰にするか?これについては、これまで、『攻めの強い棋士を選ぶ』という方針で、花村元司先生、加藤一二三先生を選んできました。

①加藤大山戦『大山康晴十五世名人の積極的な後手矢倉。玉飛接近の祟りを受け切る?

②加藤大山戦『受けて潰せ!大山康晴十五世名人の銀矢倉から受け将棋の真髄を学ぶ。

③花村大山戦『東海の鬼と呼ばれた棋士の強烈な攻めを受けつぶして勝つ名人の受け!

④花村大山戦『将棋を強くなりたい!受けの基本は大山康晴名人の実戦の棋譜から学ぶ

しかし、今回取りあげた棋士は、二上達也先生です。

二上先生は、あの羽生善治の師匠でもあります。棋風は攻め将棋で、全盛期の大山十五世名人からタイトルを2度奪ったことのある一流棋士です。

取りあげた棋譜は、1960年7月に行われた王位戦からです。先手二上達也対、後手大山康晴、戦型はもちろん矢倉です。

Sponsored Links

早い△53銀!受けの方針を明示!

▲2六歩 △3四歩 ▲7六歩 △4四歩 ▲4八銀 △3二銀 ▲5六歩 △5四歩 ▲5八金右 △6二銀
▲3六歩 △5三銀 ▲2五歩 △3三銀 ▲6八銀 △3二金 ▲7八金 △4一玉 ▲6九玉 △5二金

先手はカニ囲いから普通に矢倉に組んでいく感じですが、後手は、すんなり矢倉には行けない感じです。それは△53銀が早すぎるからです。

どうして早すぎるかと言えば、後手の角が△31角から△64角と使う道を銀が塞いでしまっているからです。

しかし昔の将棋において、角は、4手角戦法と言って、角を△31角△42角△51角△84角のように4手かけて使うのも普通にありました。なので、今の矢倉と違うと言ってしまえばそれまでですが。

 

対照的な角と飛車の動き

▲7七銀 △3一角 ▲7九角 △4二角 ▲6六歩 △7四歩 ▲1六歩 △5一角 ▲4六角 △6四歩
▲7九玉 △7三角 ▲3七角

先手と後手の違いの特徴的な点は、角と飛車の使い方に表れています。

角については、先手は▲79角▲46角▲37角と3手で使うのに、後手は、△31角△42角△51角△73角と4手かけて使っています。角に要した手数は、先手の方が少ないです。その分後手の飛車先の歩が伸びていない点に表れています。

この飛車の活用が、攻め合いになった場合にものを言います。後手がその飛車に手数をかけることができていないということは、後手は守り一辺倒の将棋になりやすいことを意味しています。

Sponsored Links

先手、4筋から反発!

△4五歩 ▲4六歩 △同 歩 ▲5七金 △4四銀右 ▲4六金 △4五歩
▲4七金

後手は、なるべく持久戦に持ち込み、手の遅れの影響をうすくしようとします。手数が長くなれば、1手2手の遅れはあまり影響しなくなるからです。

その一手が位取りの△45歩ですね。この手は、持久戦になった時に大きな意味を持ってきます。先手はこれが嫌なので、この位に早々反発しました。

▲57金から▲47金までで歩を交換しますが、後手は、この位をがっちり△45歩と守ります。この△45歩を支えるために上がった△44銀がとてもよい形です。

あと一手△43金右と上がればこれは矢倉の守備の理想形です。

 

上がった金は違う方の金!?

△6二飛 ▲5七銀 △4三金左

後手は飛車を8筋ではなく6筋に転回します。これは8筋の歩を突かなかったことを逆に長所に転じる手です。

この△62飛車としたことによって、飛車の活用が遅れていたことがあまり気にならなくなったこと。そしてもう一つ大事なのは、角を△84角と使うことができることです。

6筋を▲57銀と守りました。そのあと意外な一手が後手に出ます。

先ほど△43金右と上がったら、矢倉の理想形だと言う話をしました。しかし、驚いたのは、上がった金が右の金ではなくて左の金であることです。

左の金が上がった矢倉は、あまり見たことがありません。この金が上がると、玉が△22玉と矢倉城に入城することができません。通常は居るはずの要の△32金が居ないからです。

飛車を守るのも受けの一つ。金を上がらないバランスの良い陣形がよい』に続く。

 

追伸

将棋のおもしろさを伝えたい、そんな思いから、少しでも将棋の普及に貢献できれば幸いです。将棋を指して楽しい時間を過ごしましょう!座ってばかりで体を動かしたくなったら、ゴルフがおススメです。ゴルフは息の長いスポーツで将棋ととても似ています。人生を楽しく過ごすのに将棋とゴルフは最高です(^◇^)!

他にも将棋の棋譜を並べていますのでよろしかったらこちらをどうぞ。

Sponsored Links