将棋の勉強 守りの手は難しい。受けから攻めスピードギャップが魅力



攻め将棋と受け将棋

受けの将棋はどうしても攻めが細くなりがちです。攻めを継続させる技術が必要です。攻めが好きな人は、『これでもか、これでもかッ』ってくらい苛烈な攻めをしたくなりますが、受け将棋の人は、『ゆっくりしているとこちらの攻めが間に合ってしまいますよ』って感じの相手の攻めを焦らせるくらいの手を基調にしている気がします。

攻めたら攻めつぶすっていう攻め将棋と、攻めさせて受けつぶすっていう受け将棋の対照的な感じがおもしろいですね。

局面はいよいよ佳境に入って参りました。

大山康晴十五世名人対二上達也先生の対局です。なぜこの対局を選んだのかについては、第1回目の記事『将棋の受けを学ぶ!函館の天才と呼ばれた羽生の師匠が名人を攻める!』に、第2回目の記事は『飛車を守るのも受けの一つ。金を上がらないバランスの良い陣形がよい』に、第3回目は『銀は引く手に好手あり!両取りをわざとかけさせて、自陣角を打つ!』に書いておりますのでよろしければお読みください。

さて、早速ですが、前回の棋譜を再掲載します。

先手が△67歩を泣く泣く同金と取った局面で終わりました。金を斜めに誘って、金の守備力を無効化するとともに、飛車の睨みをシャットアウトした良い手です。ただ、この局面、まだまだ後手の持ち駒が少なく見えるので、先手玉を降参させるまでは時間がかかりそうです。

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強烈な角打ち

△4六歩▲同 金 △5九角

そう思っていたら、後手は△46歩と歩を突きだしました。これを同金と取りましたが、同銀と取る手はダメだったのでしょうか?銀が王様から離れていくのでつらい手ではありますが、同金と取ったことで、後手の△51角が強烈です。

この角打ちが飛車桂両取りで入ったことも大きいですが、譜を追うと分かりますが、それ以上に77の地点に効いているのが大きいです。

この手は、『あなたの手によっては、一気に詰ましてしまいますよ』って言ってます。

飛車を警戒する一段金のかっこよさ

▲6三歩成 △同 金 ▲7二馬 △6二金 ▲6一馬 △同 金

先手は▲63歩成から攻めていきます。後手の飛車を狙って▲72馬から飛車取りをかけます。しかし、攻め駒がほしい後手は、馬と交換できるなら有難いということでしょうか、飛車を逃げずに金を引きました。

最後、△61金とした後手陣の、一段金が飛車打ちを警戒していてかっこいいです。後手陣は、一見金銀の連結があまり良くないように思えますが、仮に△42銀とか引く展開になったら、すごく堅い陣形になります。

相手の手によって、陣形を変化対応させて行くところに大山名人の受けの凄味があるのではないかとあらためて思いました。

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攻め合うも間に合わず

▲2四歩 △同 歩 ▲2二歩 △6六歩 ▲2一歩成 △6七歩成

先手は、攻めの飛車をおろす場所があまりない感じです。81飛車と降ろしてみても、仮に△72銀と打たれて、▲91飛車成に△64角と打たれ、75の桂馬を取られて、角が急所に効いてくるので大変です。

左辺からの攻めは難しいと、2筋から攻めていきます。▲24歩から▲22歩と攻めていきますが、後手は読み切っています。△66歩から攻め合います。金と桂馬を取り合って、先手にはいよいよ後手玉の近くに飛車を打てますが・・・。

間合いを測って一気に詰ます!猛禽類のような寄せ

▲同 飛 △7七銀 ▲同 桂 △同歩成 ▲同 飛 △同角成
▲同 玉 △6五桂 ▲8六玉 △8四飛 ▲投了
まで94手で後手の勝ち

ここで▲22飛車と打って、△33玉と逃げたら大逆転です。▲25桂打△同歩▲同桂で後手玉が詰んでしまいます。なので▲22飛車なら△41玉と逃げるしかないのですが、桂馬一枚では手になりません。

▲31飛車は、仮に△42玉と逃げたとして、▲61飛車成と金を取れますが、そのあと、△77銀から先手玉は詰まされてしまいます。なので、先手は▲67飛車として受けに回りますが詰まされてしまいました。

受け続けながら、後手は先手玉を詰ますために虎視眈々と狙いを定めていました。詰ますとなると、今までの受けとは全く異なるスピード感です。まるで猛禽類が獲物を狙って急降下してくるような速度の差があります。

投了図からは、仮に▲76玉と逃げると、△58角▲67○△77金▲66玉△67角成▲65玉△64銀まで。
仮に▲85飛車△95角▲同玉(▲76玉は△77角成から△64銀で詰む)△94金▲86玉△85金まで。

まとめ

大山十五世名人対二上達也先生の将棋を並べてみましたが、二上先生は攻め将棋の大家です。その攻めを受け止めていた大山名人の受けは尋常ではありません。受け続ける中で、常に相手との間合いをはかっていて、確実に仕留められるって思った時の瞬発力には、すさまじいものを感じました。

なんと言ったらいいのか、今まで受けていた時のスピードは、ゆったりしていて、金の動きに象徴されるように、腰が重く、堅実な動きかたをしています。それが一転、詰ますとなれば、駒一枚余らずに寄せきる切れ味の鋭さ。

このギアが変わった時のスピード感がかっこいいです。ほんとに月並みな表現で、ボキャブラリーがないのが口惜しいですが、かっこいい、としか表現できないです。

 

最後までお読みくださりありがとうございました。(#^.^#)

追伸

将棋のおもしろさを伝えたい、そんな思いから、少しでも将棋の普及に貢献できれば幸いです。将棋を指して楽しい時間を過ごしましょう!座ってばかりで体を動かしたくなったら、ゴルフがおススメです。ゴルフは息の長いスポーツで将棋ととても似ています。人生を楽しく過ごすのに将棋とゴルフは最高です(^◇^)!

他にも将棋の棋譜を並べていますのでよろしかったらこちらをどうぞ。

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