矢倉攻めの理想形から攻める!銀による腰の入った攻め!



堅陣の矢倉を攻略するためには銀が必要 腰の入った攻め

『・』の記事で、二枚替えで駒得していれば、十分と言いたいところですが、その後の攻め方にも困る点が出てきます。

経験上ですが、堅固な矢倉陣を破壊するためには、遊び駒があってはならないと思います。すべての駒を働かせるのは難しいかもしれませんが、せめて、攻めの銀が働く展開にならないと、矢倉城を攻略することは難しいと思います。

なのでもう一度、仕掛けた局面に戻ります。

▲44歩△同銀で同角と先ほどは指したのですが、これでも二枚替えですから悪いはずはないのです。しかし、銀が遊んだままでは勝てません。この銀が働いてこそ、腰の入った攻めと言えるのではないでしょうか?

そんな思いから、下の図のように、▲45銀と指すことをお勧めします。

この銀にどう対処するか?まずは、先手が最も成功した形を示したいと思います。

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先手の攻めが大成功したケース

もっとも先手にとってありがたいのは。△45同銀です。

ここで▲45同桂馬と指したのでは、まったくダメです。△44歩と打たれて攻めが続きません。

なので、『敵の打ちたいところに打て』と言わんばかりに、▲44歩と打ちます。ここで銀を損したので、すぐに取り返したいって思う気持ちを抑えて、時間差攻撃のように攻めます。

見るからに、気持ちの良い歩打ちです。

 

躍動する桂馬

この手に対して、金を逃げるのが自然ですが、どちらに逃げるかですが、△33金と逃げると、▲45桂馬で、金の逃げ場がないです。

なので、△53金と逃げます。ただ、それでも桂馬を跳ねてきます。そして金取りの先手を取られてしまいます。

勇躍▲45桂馬です。この形を初めて見たとき、桂馬ってこうやって使うんだって感動した記憶があります。▲45歩の開戦も、桂馬が跳ねられてしまうから、△同歩ととれなかったことを考えると、攻めの基軸はこの桂馬だと言っても過言ではないと思います。

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割打ちの銀

金取りなので、金を△52金と逃げますが、▲41銀と割打ちをかけます。金の死角からの攻めとして、この銀の割打ちほど頻出する攻めはありません。この手のメリットは、相手の守り駒の金をはがして、敵陣の弱体化を図ることができるという点と金を持ち駒にしたことです。

金を持ち駒にするということは、非常に大きなことで、自分が攻められた時に補強するための守り駒になるということと、相手の死命を制する強力な攻め駒を手に入れたということです。

▲43銀と打っても金取りだけでなく、角取りにもなって良さそうですが、相手に△同金と取る選択肢を与えてしまいます。そして、その後、同歩成と取ることになりますので、歩を一枚損します。

あと角を取るメリットは、ほぼないです。なぜかというと、角という駒は、接近戦で、攻めの目標にされると、めちゃくちゃ弱い駒になります。

角よりも金の方が守り駒の価値としては大きいです。

なので▲41銀の方が良いです。△41銀と後手から受けられる手も防いでいます。

 

角の魅力

私のブログをお読みいただいていると、随所に角が好きだってメッセージが発見できるかと思いますが、私が角が好きな理由の一つは、この弱さです。

どんな状況でも強いという人はいないと思います。どんなに最強と言われていてもかならず弱点ってあると思うんです。それが自分も含めて他人も気づかないだけだと思うんです。

よく自分の弱さを知る人が強いと言います。それだけ自分を知っているということでもあると思います。

角を見ていると、角は、大駒ですから、他の小駒からすれば、『角ってすごいな~』って目で見られていると思うんです。角は、強い時は強いですが、弱い時は本当に弱いです。

歩で簡単に殺されてしまいますし、前に一歩も進むことができません。周りの小駒からしたら、『なんだ大したことないな~』って陰口や落胆の声を何度も聞いていると思います。角はそれを受け入れています。飛車先の歩を伸ばされたときなど、金に頼んで頭を守ってもらうくらいです。

しかし一転して強い時は強いんです。角の睨みが援護射撃になって、小駒は躍動して攻め上っていきます。角は自分が主役になりません。こうやって援護射撃をしながら、小駒に一番槍を譲ります。

ちょっと長くなりそうなので、このことはほかに記事にしようと思います。余談でした(-_-;)。

 

ダメ押しの手順

このように攻めて、もはや後手の矢倉城はあっという間につぶれてしまいました。この先どうやって勝ちを確定するのか、もうちょっと進めていきます。

ここから、後手が金をただで取られるわけにはいかないので、△51金と金を逃げますが、

▲32銀成△同玉▲43金△22▲53桂成 と攻めていきます。

こうなると、もはや後手の敗勢は決定的だと思います。△31角と角を逃げても、▲32歩と打って角の逃げ場はありません。

この手順中に、▲53桂成とせずに、▲42金と角を取るのはだめです。駒得に目がくらんだと言われても仕方のない手ですが、これをやると、△42同金と取った手が、金を守りの役に立たせる分だけ損です。▲53桂成として分厚く攻めていけば、間違えることはないと思います。

 

追伸

この後は、後手が少し工夫して対応したときの手順を並べてみたいと思います。いかがですか?矢倉って面白くありませんか?矢倉を指すと、こういう勉強になる手をいろいろ学べるのでお勧めです。私の師匠もきっと矢倉を教えてくれたのは、その辺に理由があったのかなって思います。ほんとに感謝です。

 

あなたの将棋ライフが楽しいものでありますように!

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