【藤井聡太vs井上慶太 相矢倉】天才の連勝を止めた棋譜



古風な相矢倉

先手を持った井上九段の戦法は矢倉です。

相矢倉の将棋は相撲で言えばがっぷり四つの将棋です。井上慶太九段の矢倉です。天才藤井聡太に挑むとき、奇をてらわずに正々堂々と相矢倉で戦う姿にとても好感が持てます。

しかも、その矢倉は、古風は加藤流です。加藤流は加藤一二三先生の編み出した戦法です。その加藤流が長い矢倉の歴史の中で練磨されてきて、その雰囲気を肌で知る井上九段の相矢倉の採用には、新進気鋭の若き天才に、矢倉の歴史をぶつけるような印象を持ちます。

其の壱 加藤(ひふみん)流の出だし 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。古風な矢倉がかっこいい。
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連勝記録がかかる大一番

この将棋、ただの対局ではないんです。藤井六段の二度目の連勝記録がかかった一番です。一度目は29連勝で終わりました。

その後、またも連勝が続きに続き、とうとう16連勝でここまできました。17連勝がかかった将棋なんですね。

一度記録が途絶えたと思いきや、再び立ち上がり、二度目の記録を更新しようとしているところが凄いです。

後手の藤井六段の戦法は、米長流の急戦矢倉です。破壊力抜群の戦法の採用は、攻めつぶしてやろうという意気込みが伝わってきます。

攻めの鋭さに定評がある藤井六段にぴったりの戦法ですね。

其の弐 米長流急戦矢倉。 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。思い出される米長哲学と玉頭位取り。

其の参 棋は対話なり。 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。破壊力満点!米長流攻めの44銀。

継ぎ歩は最強の攻め

矢倉の中でもっともすごい手筋は継ぎ歩だと私は思います。最も多い駒数である歩を使った攻めであるためコストが安いという点。そしてやられた方はそれが防ぎづらいという点。一見ゆっくりしているようでめちゃくちゃ速い攻めである点。この三つが私が継ぎ歩が最強だと思う理由です。

其の四 矢倉らしい水面下の戦い。 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。継ぎ歩と垂れ歩の力。

其の五 継ぎ歩と垂れ歩に見る矢倉と雁木の違い。 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。
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柔らかな受け

将棋は攻めるよりも受けが難しいと言われます。その受けをさりげなくするところに柔らかさを感じます。柔らかい受けが何度も現れます。

其の六 銀は引く手に好手あり。2回連続の銀引き! 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。

其の七 心強い自陣竜。 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。桂頭を攻める巧妙な手順。

其の八 いぶし銀の玉寄り。 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。駒得は裏切らない。

其の九 狙い澄ました自陣角。 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。金底の歩、岩より堅し。

角の戦い

角はこうやって使うものだ!そんな言葉が出てくるくらい、角がめちゃくちゃ活躍する局面がたくさん出てきます。一発で局面を大逆転に導く駒は角ではないか?と常々思っています。

其の十 玉頭の脅威を祓う自陣角。 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。絶妙の桂馬のタダ捨て

其の十一 攻防に睨みを利かす双竜の働き。 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。居飛車党の飛車の基本の位置。

其の十二 腰の重い将棋。 藤井聡太六段の二度目の連勝をくい止めた棋士、井上慶太九段。馬が働いた!

まとめ

井上慶太九段が天才藤井聡太の連勝を止めました。最初の下馬評から考えたら、大番狂わせです。しかし、この棋譜からは、井上九段の終盤での受けが非常に際立ちました。

私は、井上九段の柔らかい受けに感動しました。あの藤井六段の苛烈な攻めを受け止めたのですから相当な受けです。

井上九段、ありがとうございました!

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