大山名人の後手矢倉。加藤一二三の攻めを受け切り大逆転!



矢倉の魅力

大山康晴十五世名人は、若いころに矢倉を指していたという話を聞いたことがあります。晩年、四間飛車を得意戦法として振り飛車の時代を築いた名人が、どんな矢倉を指していたのか、そこに興味がありました。

矢倉は、居飛車党戦法の中では中心的な存在です。矢倉の将棋は、すべての駒が戦闘に参加しやすいということから、『全軍躍動』の感がある将棋でもあります。

矢倉の魅力を言えば、最初の頃は水面下の駆け引きがあって、表面上分かりにくい手が続きますが、ひとたび開戦となると、ヘビー級のパンチの応酬が始まります。その中で、ヘビー級のパンチにそれぞれの囲いがどれだけ耐えることができるのか。攻撃陣は、どれだけ、敵の陣形を切り崩すことができるのか。

詰むや詰まざるやのハラハラ、ドキドキの局面が出現しやすいです。

 

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攻めと守りのバランス

矢倉の魅力は、たくさんありますが、どうして今回大山名人の矢倉を並べて見たいと思ったのか?それは、将棋の受けの技術を学びたいという気持ちがあったからです。

将棋は攻めだけでは限界があります。敵陣ばかり見ていて、自分の陣形を見誤ると、思わぬところで逆転されてしまいます。

受けの技術があって、攻めの威力は倍増するのだと思います。

私はある対局で、『ここで守り駒を一枚入れておけばまだまだ容易ではありませんでした。』と言われたことがあります。一枚入れるという意味が良く分かりませんでした。

守り駒を足すことで、守備力が、めちゃくちゃ上がるということがあるのです。攻め続けて敵陣を切り崩すことばかりに気を取られて、攻め崩すしか勝ち筋がないと思い込んでいたのですね。

でも守りに一枚駒を足すことで、攻めが多少弱くなっても勝ちやすくなるのだということを学びました。

攻めと守りのバランスですね。

名人の後手矢倉

矢倉はヘビー級のパンチの応酬と書きました。矢倉においてはパンチ一つが致命傷になるくらいの威力があります。攻めの主導権を握ったほうが勝ちやすいと言われる所以です。

攻めの主導権を渡さないために、序盤の水面下の駆け引きがあるのです。

攻めの主導権は先手が取りやすいです。なので、矢倉において後手矢倉は、守勢に回りやすいです。

以上のことから、ヘビー級のパンチをくらいやすいのが後手の矢倉であると言えます。

受けの神様と呼ばれる大山名人の後手矢倉、見てみたいと思いませんか?

 

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諦めない受け

先手がひふみんこと神武以来の天才、加藤一二三プロです。矢倉の中で加藤流と言えば攻めの定跡の最も有名なものです。その定跡を残したのがひふみんです。その鋭鋒をどうかわすのか?

今回の並べた棋譜では、大山名人の側を持てば、もう負けを覚悟するくらいの局面が出現します。それほどの必敗形からどうやって逆転したのか?

そのあたり、並べただけで駒一枚上達した気がするから不思議です。『受けの本質とは、諦めないことなのではないか?』並べ終わった時、私が頂いた正直な感想でした。

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