【大山流の受け】『大山の左金』守りの金が大活躍!一段金が美しい!



羽生善治の師匠、二上達也

二上達也先生と言えば、あの天才羽生善治の師匠です。大山康晴十五世名人に挑んだ若き日の二上先生の棋譜を見ると、とても攻めの強い棋風だったことが伝わってきます。

私のブログをご覧いただいた方にはすでに分かっていただけていると思いますが、『受けを学ぶ』をテーマにして、どうしたら学べるかを試行錯誤した結果、大山先生の棋譜を並べることにしました。

というのは、大山先生は知る人ぞ知る受けの達人です。先生の将棋は振り飛車が多いイメージですが、若いころは居飛車も指しており、矢倉も指されていました。

特に注目したのは矢倉です。

 

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谷川流光速の指しまわし

谷川浩司先生の鮮烈な登場により、光速流の指し回しが大流行しました。矢倉にあっては、終盤、詰むや詰まざるやの息を飲む、切りあいの展開に持ち込む将棋に憧れ先攻有利が定着しました。

私もその将棋に憧れた一人だったので、先攻されたらあとは受け一方になってしまうのがつらかったです。そうなると序盤の間違いが終盤に直結するため、『羽生の頭脳』はたくさん読みました。

しかし、最初から受けを覚悟している場合、矢倉はどんな風に駒組されて先手の攻めをいなすのか、そこに興味があります。

なので、大山先生が若いころに矢倉をどんな風に指していたのか?特に、大山先生が後手で受けに回る展開になった時どのようにしのぐのか?

その辺を勉強したいと考えて棋譜を並べています。

大山の左金

『大山の左金』この言葉は、その棋士の特徴を示した言葉で、対局中、その駒がその棋士独特の動きをして、勝利に結びつける急所の駒となります。

他には『升田(幸三)の角』、『中原(誠)の桂馬』があります。

『大山の左金』、これは大山先生が振り飛車を指していた時、その左側の金が独特の動きをしていることを紹介されていたことがあり、私の頭には、玉とは反対側の金のことかなって思っていたんです。

しかし、この棋譜に出てきますが、矢倉でもその左金が働きます。矢倉の守りの金は32金(後手)が定位置ではないということを教えられます。

相手の攻めの布陣に応じて、守りの急所の駒が動く、至極当然のことではありますが、形に捉われていると難しいです。

 

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攻め駒を増やすためにわざと銀をひく

守りは十分堅いのだけれど、攻め駒が不足しているって場合がよくあります。そんなとき、強引に相手に攻めさせるような手を指すのが恐ろしいなって思います。

玉の周りに金銀が張り付いて、さながらゴムまりのような弾力性のある守備力を誇っています。その金銀が警戒している駒は、敵の総大将、飛車です。その飛車が別のところを攻めようとしている場合、その筋に柔軟に金銀を繰り替えることができるのが大山将棋の柔軟性のある受けです。

普通、攻められている場所に金銀が移動することは難しいです。どう考えても相手の飛車の方が攻め足が速いですから。

一段金の佇まいが美しい投了図

受け将棋の美しい形の一つは、一段金の姿です。『一段金に飛車捨てあり』格言で言われることですが、強力な飛車を手にしても、その飛車を打ち込む隙を与えなければよいわけですが、一段金がその役目を果たします。

攻め駒が入り、手番が回れば、今まで受けていたのに、一瞬で相手を詰ます脚力を持っているのが凄いところですね。

今までとの攻めのスピード感が全く違います。ローギアから一気にトップギアに加速した感があります。

そのスピード感のギャップと、じっと自陣に佇む一段金のコントラストに不思議な美しさを感じます。

戦型:相矢倉 先手:二上達也
後手:大山康晴
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