玉頭位取りの戦い方を学んで厚みを活かして勝つ!



玉頭位取りの使い方

再度前回までの局面を掲載しますが、それにしても惚れ惚れする美しい囲いです。先手の玉頭位取りの縦に伸びた陣形は、よくぞここまで組み上げた!と言いたくなるくらいにかっこいです。実戦でここまで組めたら負けても本望って感じです。(そんなわけあるか!勝たねばならぬぞ!って怒られそう。笑)

△2二飛 ▲2五歩 △3二飛 ▲1六歩 △1四歩 ▲3六歩 △1三香 ▲3八飛 △1一角 ▲2八飛 △3三角 ▲4六銀

 

この美しい形が、どれだけ実戦に通用するのかが知りたいところです。後手は、△22飛車と揺さぶってきますが、先手は▲25歩と悠然と飛車先の歩を伸ばします。後手はもはや最善形で指す手が難しい状況になっていますが、先手はこれから指したい手がたくさんあります。

端歩を突きあって、3筋から攻めていこうという姿勢を見せるかと思いきや、▲28飛車と戻したときには、まさか先手から攻め口がないのか?って不安になりました。

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銀を使って局面を打開する

さすがにこれだけ美しい囲いを作っても、現実に勝利に結びつけることができなければ意味がありません。

▲46銀を見たときは安心しました。

△4五歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲5五銀

居飛車の常套手段ですが、2筋の突き捨てです。この歩を突き捨てるタイミングはめちゃくちゃ難しいと言われています。突き捨てが早すぎると、相手に歩を渡して逆用されてしまいます。突き捨てが遅すぎると、取ってくれません。

絶妙のタイミングが要求されるところですが、銀取りをかけられた瞬間というのが本当に絶妙です。駒は取られる瞬間が最も働くと言われますが、まさにその刹那ですね。

この歩を突き捨てておけば、▲55銀と出て金銀交換となった時、同角と取り返されたときに、飛車が走れるという仕掛けです。

 

△5三金▲6五歩 △同 歩 ▲同 銀 △6四歩 ▲7六銀 △7四歩 ▲同 歩 △5四歩 ▲6六銀 △7四銀
▲7五歩 △6三銀引

後手は、先手に▲24飛車と走られるのは嫌なので、△53金と交換を避けました。しかし、先手は、銀が▲55に出た瞬間、角筋を通しながら、かつ、次の△54歩で銀を追い返されるのを見越して、▲65歩と突きました。

二枚銀の強烈な厚み

この歩を突いて銀を66に押し戻された形は、先手の銀の進出を阻止された感じにも見えますが、それ以上に大きいのは玉頭位取りの陣形をますます強固にする方向に働いたことです。先手の銀の手厚いこと。66と76に二枚並んだ銀を見ただけで、まるでゴムまりのような厚みです。

▲3七桂 △4四金 ▲2五歩 △2二飛 ▲2四歩 △同 角 ▲6八角

先手は、遊び駒の活用として▲37桂馬と跳ねました。△44金と金を玉の守りから遠ざけて、2筋から攻めていこうとします。継ぎ歩攻めです。矢倉でよく現れる手筋ですが、対振り飛車で見るのは稀です。

▲24歩△同角に▲68角と引いた形が、後手の反撃を封じつつの強烈な攻めです。

△3五歩 ▲6五歩 △7三歩 ▲6四歩 △同 銀 ▲8四歩

角の睨みを△35歩と防がせておいて、再度玉頭方面に攻めの矛先を向けます。この時、どこから手をつけたらいいのかわからないと思いますが、▲65歩からでした。やっぱりここかって感じの場所ですね。銀が二枚並んでいて、この銀を存分に働かせるとすれば、ここしかありません。

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玉頭方面の攻防

後手はこれを△同歩と取れません。▲74銀と攻め駒が殺到してくるから取れなかったのだと思います。それにしても、ここで△73歩と受けるのはあまりにもつらすぎます。こうなるならば、そもそも7筋の歩交換を後手はすべきでなかったことになります。

▲84歩を見た瞬間、玉のこびんは急所だと思っていましたが、玉の頭も急所なのだなって今更ながら思いました。矢倉で玉頭は急所なのだから、美濃囲いも玉頭は急所に違いないのです。それにしても、居飛車対振り飛車の対抗形でこの▲84歩が突かれるのは、玉頭位取りくらいですよね。

追伸

玉頭位取りの将棋は、普通の振り飛車と違い、横からの攻め合いという形よりも、玉頭の縦の攻め合いになりやすいです。そういう意味では矢倉戦に似ているなと思います。

いよいよ玉頭の攻防戦が始まります。まだどうやって攻めつぶすのか見当がつきませんが、続きは次回に。

 

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