藤井聡太五段、三間飛車退治。攻めの手番を渡さない勝負術。後編 続き



先手は後手以上に攻めの継続が図れるか?

後手の攻めゴマには、ぱっと見える87竜、55桂の攻めゴマ以外に、潜在的な持ち駒として持ち駒の飛車と、73の桂馬があると話しました。

このバランスがどのように変化していくのでしょうか。鍵となるのは、ここでの先手の攻めの手です。この時に厳しい手があり、攻めを継続できるか否かが大事になってくるかと思います。

前回までの局面を再度掲載します。

Sponsored Links

先手の攻めの生命線はやはり端?

▲1五歩 △同 歩 ▲6三歩成

これが後手の最も有力な反撃策ということでしょう。やはり端でした。しかし持ち歩が足りません。ここで、▲63歩成りとした手はどうでしょうか。

攻めゴマが増えてはいますが、6筋の時は遠いです。66の筋に角を打ちたくても、55に打った後手の桂馬が邪魔していて、急所の角が打てなくなっています。

△6五桂 ▲5八金引 △6七桂成

後手待望の桂跳ね!活き活きとして先手を取る。

△65桂馬。待望の桂はねです。金取りの先手で、後方の桂馬が迅速に戦線に加わりました。桂馬という駒の長所です。3手で敵陣に迫れるということは、飛車角香車を除けば一番です。(って当たり前か笑)

ボロっと金を取られると、痛いです。仮に63のと金で、後手の62銀と51金を取りに攻め合ったとしても、先手の57金と、48角を取られてしまうと、この交換はかなり先手にとって痛いです。

先手は、かなり玉が近いですが、後手の玉は遠いです。この遠さが穴熊最大の長所といえると思います。なので、金を▲58金と引きます。△67桂成と二枚目の桂馬が戦線に参加します。

Sponsored Links

4枚の攻めゴマを実現。切れない攻め

この局面で、後手の攻めゴマを数えますと、87竜、65桂、67成桂、そして持ち駒の飛車の4枚になりました。こうなると後手の攻めは切れないです。

▲5九金引 △5八歩 。

67成桂で金取りになっていますが、ここでも先手は攻め合いには行けません。この金を取られてしまうと、一気に先手陣が弱体化してしまいます。59金と引きます。しかし58歩が当然で厳しい手です。

どうせ取られてしまうなら、出来る限り攻めを重くさせて、遅くしようという狙いだと思います。重くするというのが分かりにくい表現ですが、つまりは、攻めゴマを渋滞させようというテクニックです。

先手の攻めの生命線はどうしても端!ここ以外になし!

▲1四歩 △同 香 ▲3四銀

ここでも先手の攻めの狙いは玉頭である端です。さすがに、▲14歩は手抜きできませんが、△同香ととられてみると、先手は歩切れであり、攻めが継続の攻めがありません。なので遅ればせながらも▲34銀と出ます。

△5九歩成▲同 角 △5七桂不成 ▲投了

やはり▲34銀は、後手玉への響きが弱く、後手は△59歩成りから攻めていきます。同角と手を戻し、57桂馬と65の桂馬をはねて、先手投了となりました。

まとめ

45銀の一手が間に合わなかった、というのが先手の悔しいところであったなと思いました。後手の攻めは、73の桂馬が、△65桂馬、57桂馬不成と、3段跳びして先手玉を制した感じが、印象に残ります。

投了図以下は、特に、先手側に有効な手がなく、後手からは、金を無条件に取らせてもまずいですし、金を逃げるとすれば、▲48金とあがりますが、△79飛車と打たれると、角が助かりません。

先手としては、攻め手がなく、守ることも難しいです。なので、投了ということだと思います。

振り返りは次回の記事で。

チャオ。

前の記事:藤井聡太五段、三間飛車退治。攻めの手番を渡さない勝負術。後編

次の記事:藤井聡太五段、三間飛車退治。攻めの手番を渡さない勝負術。感想編

棋譜一覧表を表示する

天才藤井聡太の居飛車穴熊!振り飛車破りの棋譜を並べてみた!』に戻る

Sponsored Links