藤井聡太五段、広瀬八段に勝つ!もっと騒がれてもいい勝利。やっぱり天才藤井聡太の自陣角はかっこいい!後編



記憶に蘇る升田式石田流。打開の自陣角!

前回の局面を再掲載します。


自陣角を打った局面です。

鳥肌が立ちました。ほんとにかっこいいです。

鳥肌がたった理由の一つをこの▲67角を見ていて思い出しました。

升田式石田流を生みだした升田幸三実力性第四代名人が、その著書の中で、升田式石田流が十分に組み上がって局面が飽和状態になったとき、その局面打開の一手として紹介されていた手が67角の自陣角でした。この符号の一致は偶然でしょうか?

この角は打たれて見てはじめてではありますが、すごくいろいろなイメージが湧いてくるところかもすごい手だなって感じました。67の地点の空間と、銀の頭が何となく薄い感じであったのが、角を打ってスペースを埋めたのが、ぐっと引きしまった感じに見えました。

あと、▲34角、あるいは桂馬を取ったあとの▲85角と角を飛びだした手が王手のラインに入ることや、現在先手は歩切れの状態で、攻める手がなさそうに思えた時でもあったので、自陣に角を打って、力をためたようにも見えました。

とにかく打ったあとの角の存在感は最高です。相手の駒台の角を見て、”盤上で角が泣いてるぜ”って決め台詞を言ってみたくなるほど(阪田三吉の”銀が泣いてるぜ”をイメージしたつもりです。笑)、私は自陣角と升田先生が好きなのでかなりひいき目で見ていると自覚しているつもりですが、それを差し引いてもあまりあるかっこよさだと思いました。
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両取り逃げるべからず?!

△6三玉 ▲7三歩成 △同 金▲1五歩



△63玉は▲73歩成を催促した手でしょうか?先手▲73歩成から▲15歩が私のちからではまったく理解不可能な一手でした。この歩は、なんとなく、スピード感を感じません。後手の心境としては取らなくてもいいのではないか?同歩のかわりに早い手はないのだろうか?そんな思いになるのではないでしょうか。

私はこの時、△47飛車成▲同金△38角のような手で飛車金両取りなんかを想像したのですが、きっと後手玉の不安定さなどから、先手に”両取りにげるべからず”で攻めに専念されると、これまでの藤井五段の攻めの強さからいって、先手が寄せきってしまうのだろうな~って見ていて思いました。

彼我の玉形。飛車取りが厳しい!

△同 歩 ▲8五角 △7四金 ▲同 角 △同 玉▲5二金。


▲15歩を△同歩と応じました。この手がなんの意味なのかは分かりませんが、この歩を取らない手はなかったのでしょうか?この歩を取る手以上の手が後手にはなかったということでしょうか・・・

待望の角の飛び出し。この手が王手です。この王手を金で受けます。しかし、これを逃げません。角金交換をして、結果後手玉は宙に浮きました。ここまで後手玉の守りを外して薄くしておいて、飛車取りの▲52金打ちです。仮にこのまま飛車を取れたとしたら、この金はおそらくそれ以上働かないでしょう・・・。そう思わせる金です。

しかしこれだけ玉が弱体化している以上、後手としては飛車を渡すことは何としても避けたいところです。
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飛車とれば勝ち?飛車がせまい。包囲網せばまる!

△4三飛 ▲4四歩 △同 飛 ▲5六桂 △4五飛


よく初心者の内は、”相手の飛車を取りさえすれば勝ち”って言う人がいませんでしたか?たしかに、かなり的を射た言葉だなって思った記憶があります。これは、飛車の力を示した言葉でもありますが、とにかく飛車の攻めは強力です。玉も守りが薄いと特にそれを感じます。

後手は飛車を渡さないように逃げる一手です。そこで飛車を44に呼んでから先手は▲56桂と打ちました。後手は飛車を△45に逃げます。かなり狭いです。飛車が取られそうです。果たしてこの後飛車の命運やいかに。

続きは次回に!

チャオ!!

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