藤井聡太五段、広瀬八段に勝つ!もっと騒がれてもいい勝利。やっぱり天才藤井聡太の自陣角はかっこいい!後編4



我慢!大崩しない!自分から倒れない!

前回の局面を再掲載します。43飛車と我慢をした手です。金をボロっと取られてしまいました。それでも△43飛車。私ならやけになってしまうところです。こういう精神的な強さがほんとうにすごいの一言しかありません。

実際に先手は、大駒による攻めは49飛車と隠居中の身なので、見込み薄です。小駒をつかってどのように寄せていくのか、見どころだと思います。後手は、守り駒が玉周辺にいませんが、ひろい感じもします。また、駒損が大きいとはいえ、大駒の働きがよく、攻防に効いています。

さて、先手はどのように指すのかと見ていましたら・・・。

Sponsored Links

玉を読んで銀を出る!先手をとるこの呼吸。

▲7四歩 △同 玉 ▲6五銀


前▲74歩と王手をして、玉を近づけます。この歩を後手はかわすのが難しいと思います。かりに取らずに、△72玉、あるいは8筋方面に逃げると、▲73金と打ちこまれて、大駒との交換か、あるいは詰んでしまいます。この手は後手として取らないわけにはいかないところです。

同玉に対して、▲65銀。王手の先手で56に居た銀が攻めに活用できました。”置き駒の活用”を地で行く感じです。元々▲47銀に居た銀です。よく4枚の攻めは途切れないと言いますが、今、持ち駒の金2枚と合わせると3枚です。

眠っていた角を働かす後手。逆転を狙う刺客登場!

△8三玉 ▲8五銀 △4五角


後手△83玉と逃げた手に対して、先手▲85銀と2枚目の銀の活用です。これも”置き駒の活用”です。これによって攻め駒の数は持ち駒の金2枚と合わせて4枚になりました。これによって先手の攻めは”途切れない”ことになりました。

後手は少しでも先手に驚異を与えるべく、△45角と眠っていた角を活用します。45の位置は好位置です。ここから▲78の金を睨んでいて、一気に殺到する手を狙っています。

次に後手の手番なら例えば△67銀と打たれくらいでも私ならビビります。いきなり次に詰む手はなさそうです。後手玉は△43飛車と△26馬が守りに効いていて、△45角が動いた後、先手としては寄せられるかどうか難しいのではないかって思います。
Sponsored Links

値千金の歩。受けを強要して攻め駒を使わせる巧妙な手順。

▲7四歩 △8一桂 ▲6四銀 △8二銀


たった一歩が値千金です。よくぞ一枚残っていたって感じの歩です。この▲74歩が次の▲73金と打つ手を見て詰めろの手です。ここで先手玉に対して△67銀と詰めろをかける手は、次に詰んでしまうためできません。したがって、後手は受けるしかありません。

△81桂としましたが、▲64銀と出ます。この▲47に居た銀がここまで進撃してきました。だれがここまで働くと予想したでしょうか?”よッ、働き者!”と声をかけたくなってしまうほどの銀です。

数の攻めですね。73の地点にどんどん駒を足していけば詰む、という感じです。後手は、またしても受けなくてはなりません。△82銀です。こうやって後手は攻めの持ち駒を、受けに使わされてしまいます。まさしく”攻めるは守るなり”ですね。

銀の進撃路をつくる歩の成り捨て。厚みのある先手の攻め。

 ▲8四金 △7二玉▲7三歩成 △同 桂 ▲7四銀


後手に、攻めの手がなくなった所で、重しのような▲84金打ち。これには、△72玉と引く一手です。しかし、ここで攻めの継続に、一瞬止まってしまうように思った方もいるのではないでしょうか?例えば、数の攻めのばかりに、▲73金と打ちこんでみると・・・

▲73金打つ△同桂▲同歩成△同銀▲同金△同飛車▲同銀成△同玉

こうなると、先手の持ち駒は飛車、銀、桂がそれぞれ1枚ずつ。この状態では、寄せきったとは到底いえません。この後▲43飛車と王手角取りがかかりますが△53歩と打たれた局面は、難解ではないでしょうか?少なくても私には、寄せが遠ざかったように思えます。

そんな中、指された手が”▲73歩成”です。軽い感じの手ですが、この手を△同桂と取りましたが、▲74銀と銀が進んだ局面を見ると、攻めにものすごい厚みが加わった感じがします。

この局面は後手にとって絶対絶命のような感じもします。しかし、大駒が縦横に効いていて、先手の攻めの如何によっては後手に逆転されてしまう感じもします。「いったいどっちやねん」って言われてしまうかもしれませんが、そのくらい”詰むや詰まざるや”の感じです。

続きは次回に!

チャオ!!

前の記事:藤井聡太五段、広瀬八段に勝つ!もっと騒がれてもいい勝利。やっぱり天才藤井聡太の自陣角はかっこいい!後編3

次の記事:藤井聡太五段、広瀬八段に勝つ!もっと騒がれてもいい勝利。やっぱり天才藤井聡太の自陣角はかっこいい!後編5

棋譜一覧表を表示する

藤井聡太、朝日杯にて羽生善治永世7冠に続いて、広瀬章人八段を破る!』に戻る

Sponsored Links